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資格に不合格だと減給?降格?「資格ハラスメント」への3つの対応策

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ある日突然、会社から難しい資格の取得を要求されて困った、という労働者の方から法律相談を受けることがあります。悪質な会社だと、資格を取得できないことを理由に減給や降格にされてしまうケースもあります。

最近問題化するこのようなケースは、「資格ハラスメント」と呼ばれて、労働者の被害が多数報告されています。

「ハラスメント」と聞くと、セクハラやマタハラ、パワハラなどが有名ですが、近年、飲酒を強要するアルハラ(アルコール・ハラスメント)や、大学教授の学生に対する嫌がらせを取り上げたアカハラ(アカデミック・ハラスメント)など、様々なハラスメント問題がテレビや新聞の報道を通して話題になっています。

「資格ハラスメント」もまた、新しいハラスメント問題の1つです。

「資格ハラスメントという言葉には馴染みがない」という労働者の方もまだまだ多いことでしょうが、このハラスメントは、セクハラやマタハラと同様、身近に潜んでおり、決して他人事ではありません。

今回は、資格ハラスメントに関する基本的な知識と、ハラスメント被害への対処法について、労働問題に強い弁護士が解説します。

1. 資格ハラスメントとは?

資格ハラスメントとは、会社が労働者に資格の取得を強要し、資格が取得できない場合には昇進昇給をせず、または減給、降格、退職勧奨など、これを理由に不利益な取り扱いをする「ハラスメント(嫌がらせ)」のことをいいます。

資格ハラスメントは、新しいタイプのパワハラ(パワー・ハラスメント)として、近年注目されています。

2. 資格ハラスメントの具体例

資格ハラスメントには様々なケースがありますが、今は何でも「ハラスメント」という時代なので、どのようなケースが資格ハラスメントと呼ばれているのかをご存知でない労働者の方も多いと思います。

ハラスメントについてきちんと理解しておかなければ、違法な取扱いをされているのに我慢してしまうことはもちろん、逆に、適切な業務命令に対して不満を言ってしまうことにもなりかねません。

そこで、資格ハラスメントがどのようなものかを具体的にイメージしてもらうために、資格ハラスメントの典型例をいくつかご紹介します。

 「資格ハラスメント」の具体例 
  • 「個人のスキルアップのため」という名目で、役に立つとは到底思えない資格の取得を会社に要求された。
  • 資格の取得を命じておきながら、勤務時間中に勉強をさせてくれず、教材費や高額な受験料は全て自己負担だった。
  • 就業規則の改訂で突然、資格の取得が昇給・昇格の条件になり、資格試験が不合格だったことを会社に報告したら退職を勧奨された。
  • 仕事をしながらでは難しい難関資格の取得を要求され、就業時間後と休日を返上した資格試験勉強で倒れてしまった。

3. なぜ資格ハラスメントをするの?

「資格ハラスメント」について具体例でイメージを持っていただいたところで、なぜブラック企業が、労働者に対して「資格ハラスメント」を行うのか、すなわち、資格の取得を強要するのか、考えてみましょう。

会社が資格の取得を労働者に強要する目的は色々考えられますが、実は、表と裏、「本音と建て前」が異なり、別の目的がある場合もあります。

3.1. リストラ目的の資格ハラスメント

「資格が取れなければ降格。」「昇給昇格はないと思え。」「不合格なら会社を辞めてもらう。」といったかたちで労働者を精神的・肉体的に追い詰めることで、「会社を辞めたい。」という気持ちにさせ、手っ取り早く人件費を削減しよう、というのが資格ハラスメントをしてくるブラック企業の真の目的であるケースがあります。

表向きは「個人のスキルアップのため」「自己啓発のため」とうたっていても、実際には能力の低い労働者をふるいに掛けるつもりで資格取得を強要している、というケースは少なくありません。

3.2. 経営悪化を理由とする資格ハラスメント

資格ハラスメントは、最近急増した新しいハラスメントです。

資格ハラスメントが問題化している理由として、大幅なコスト削減と優秀な人材の獲得が企業の急務になりました。

効率良く人材コストを削減するために、「資格強要による追い出し」という手法が用いられるようになりました。会社からすれば、実際に資格を取得してもらえば人材育成の手間が省けるし、資格を取得できない労働者は冷遇すれば勝手に退職してくれるので、まさに一石二鳥です。

4. 資格ハラスメントはパワハラ?違法?

資格ハラスメントは、冒頭でも申し上げましたように、新しく問題化したハラスメントの一種です。

最近はセクハラやマタハラなど、様々な種類のハラスメントを耳にするので、資格ハラスメントも、今までの他のハラスメントとは全く違う特殊なものなのだ、とお考えの方もいらっしゃると思います。

しかし、法的には、資格ハラスメントはパワハラの一種だと考えられており、広い目で見れば、特に新しいものではありません。

4.1. パワハラとは?

パワハラ(パワー・ハラスメント)とは、職場内での優位な立場を利用して、適正な業務の範囲を超えて、精神的・肉体的な苦痛を相手に与える行為、または、相手の職場環境を悪化させる行為のことをいいます。

「資格ハラスメント」は、資格の取得を命じるパワハラですので、上司から部下に対して行われますが、一般的に「パワハラ」は、部下から上司、先輩後輩などの個人的な人間関係を利用したパワハラもあります。

被害を受けた労働者が退職を余儀なくされる、うつ病になる、といった実害を伴うパワハラは、民法上の「不法行為」に該当する違法な行為だと考えられています。

4.2. 資格ハラスメントは違法なパワハラ?

パワハラには大きく分けて6つのタイプがあるといわれていますが、その1つに「過大な要求」というタイプがあります。

「過大な要求」とは、対象労働者にとっては負担が重すぎる要求をし、要求に従って課題を達成できない労働者には不利益な取り扱いをする、という嫌がらせをするタイプのパワハラです。

ノウハウの分からない新人に仕事を丸投げする、残業しないと達成できないノルマを課し、達成できなければ人事評価を下げる、といった行為がこのタイプのパワハラになります。

資格ハラスメントは、対象となる労働者に取得困難な資格を要求し、資格を取得できなければ不利益な取り扱いをする点で、「過大な要求」をするタイプのパワハラに該当する可能性があります。

4.3. 「過大な要求」の判断基準

資格ハラスメントが違法なパワハラになるかどうかは、資格取得の強要が一般的に見て「過大な要求」といえるかどうかで判断されます。

その資格がなければそもそも業務に付くことができないという場合には、「適正な業務の範囲」で必要不可欠な要求といえ、「過大な要求」には当たりません。

過大性の判断要素としては、次のような事情が挙げられます。

 例 
  • 資格と業務との関連性
  • 資格試験の難易度
  • 教材費や受験料が労働者の負担かどうか
  • 勤務時間中の資格勉強をしてよいかどうか
  • 休日及び勤務時間後の試験勉強を命じられているかどうか

5. 資格ハラスメントの対処法

ここまでお読み頂ければ、資格ハラスメントが違法なパワハラであることは十分ご理解いただけたことでしょう。

そこで、万が一、いざ自分が資格ハラスメントの対象となり、資格取得を強要されてしまったときのために、資格ハラスメントにあった直後の対処法について、弁護士が解説します。

5.1. 要求を拒否する

「過大な要求」に該当する資格取得の要求は、違法なパワハラであり、資格の取得を強要されても従う必要は全くありません。

ただし、要求を拒否するにしても、会社には居続けたいというケースもあるかと思います。このような場合、資格取得が業務に必要あると考えるのであれば、残業代の請求で対応する方法が有効です。

5.2. 弁護士に相談すること

資格取得の要求に従わなかったために減給や降格、解雇などの不利益処分を受けることがあれば、労働審判や民事裁判で処分の効力を争うことができます。

そのほかにも、資格ハラスメントを原因として、何らかの損害を受けたときには、会社を訴えることで救済を受けることが可能です。

お悩みのケースが違法な資格ハラスメントにあたるのかどうか、どのような救済手段を利用することができるのか、といった点について、詳しく知りたいとお考えの労働者の方は、企業のハラスメント問題に精通した弁護士に、一度相談してみることをオススメします。

6. 3つのケースごとの対処法

ここまで、違法な資格ハラスメントへの対処法をざっくりと解説しました。しかし、上記の解説だけでは、「実際にどのようなケースでどのような救済を受けることができるのか分からない。」とお悩みの労働者の方も多いと思います。

そこで、最後に、資格ハラスメントで受ける被害の種類に応じて、利用可能な救済手段をご紹介していきます。

6.1. 労災補償の請求

資格取得のためにサービス残業や休日返上を繰り返して勉強に励んだ結果、過労で倒れ、心身に障害が残ってしまった、というケースの対処法について解説します。

過労による脳梗塞や心筋梗塞、過酷な要求によるうつ病の発症や自殺という最悪の結果につながるケースは跡を絶ちません。

この場合、違法な資格ハラスメントと発病や死亡との間に因果関係が認められれば、会社や上司に対して不法行為に基づく慰謝料等の損害賠償を請求することが可能です。

また、労働者の任意によるものではなく、実質的に見て業務命令になるような資格取得の強要があれば、労働災害(労災)と認定してもらい、慰謝料、損害賠償とは別に、治療費や休業中の賃金の補償を、労災保険から受けることができます。

6.2. 残業代の請求

「過大な要求」に当たるタイプのパワハラは、暗黙のうちに、労働者に対してサービス残業を強制していることがよくあります。

残業代を支払ってくれる会社ならば、まだ良いですが、このタイプのパワハラが横行するような会社は、残業代をきちんと支払わないブラック企業であることがほとんどです。

しかし、労働者は、労働基準法に定められた所定労働時間を超えた労働について残業代を受け取る権利を持っています。

資格ハラスメントのケースでも、勤務時間中に資格試験の勉強をさせてもらえないため、やむを得ず就業時間後や休日に、残業をして勉強したという場合、その勉強時間が業務命令に拘束された労働時間に当たり、残業代や休日手当を請求できる可能性があります。

6.3. 地位や労働条件の回復

理不尽な資格取得の要求に従わず、あるいは資格を取得できなかったために、減給や降格、解雇等の不利益処分を受けた場合には、資格ハラスメントが違法であると主張して各処分の効力を争うことができます。

減給処分については、減給分の未払い賃金を請求することができますし、降格や解雇については地位確認請求をすることで、従来の地位や労働条件を回復することが可能です。

労働審判や民事裁判等の手続が必要になりますが、被害の相談と合わせて弁護士に依頼することで、労働法についての知識・経験が必要な手続の進行をサポートしてもらうことができます。

7. まとめ

今回は、資格ハラスメントに関する基本的な知識と、ハラスメント被害への対処法について弁護士が解説しました。

「情報技術者」など、もっともらしい名前の資格取得を会社から要求されると、ついつい、「必要なものに違いない」と思い込んで、明らかに過酷な要求にも従ってしまうという方がいらっしゃるのではないでしょうか。

一見必要そうに見えても、よくよく確認してみると、普段の業務に全く必要のない資格だったということが往々にしてあります。労働者をふるいに掛けようとするブラック企業は、そのことを隠して、巧妙に資格の取得を迫ってきます。

しかし、違法な資格ハラスメントには従う必要がありませんし、資格がないことを理由にした不利益処分について、法的な救済が可能なケースもあります。

「資格ハラスメント」にお悩みの労働者の方は、労働問題に強い弁護士に、お早目に法律相談ください。

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