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労働問題の責任を、取締役(社長・役員)に追及できる?

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労働者が、不当解雇、未払い残業代、セクハラ、パワハラなどの労働問題に巻き込まれてしまったとき、会社(使用者)に対して、労働審判や訴訟などの方法によって責任追及をすることを考えるはずです。

このとき、会社が労働者に協力的な姿勢を見せたり、会社が負う責任について誠実な対応をしてくれたりする場合には、労使間の労働問題の解決は、比較的スピーディに進むことでしょう。

しかしながら、ブラック企業の中には、会社が負う労働問題についての責任を回避したり、責任転嫁したりして、適切に応じない場合があります。このようなとき、労働者は、取締役(社長、役員など)に対しても責任追及ができるのでしょうか。

労働者が、被害にあった労働問題の責任を、社長や役員などの取締役に追及できるかどうかについて、労働問題に強い弁護士が解説します。

1. 労働問題の責任は誰が負う?

労働者が、労働問題の被害者となってしまったとき、その責任を第一次的に負うのは、「会社(使用者)」です。また、パワハラやセクハラなどの行為をともなうときは、「加害者」が第一次的責任を負いますが、会社も安全配慮義務違反の責任を負います。

「労働問題の責任」という中には、一般的に、民事的な責任(民事責任)と、刑事的な責任(刑事責任)とがあります。

そして、本来、取締役(社長や役員)は、あくまでも会社の「経営」についての責任を負うだけであって、会社とは「法人格」が異なるため、会社の責任をそのまま負わなければならないことはありません。

しかし、会社が、不当解雇、未払残業代、セクハラ、パワハラなどの労働問題の被害者に対して、適切な責任をまっとうしない場合には、労働者としては、役員個人に対してその責任を追及することも可能です。

2. 取締役(社長、役員)の刑事責任

労働問題の加害者の立場になってしまったとき、その責任のうち、最も重いのが「刑事責任」です。

労働基準法(労基法)、労働安全衛生法(労安衛法)といった、労働者の最低限度の労働条件を定めている法律は、その違反を特に厳しく処罰しており、重大な違反にはおおむね、刑事罰の責任を負わせることとなっています。

特に「送検事例」のニュースを目にするように、「長時間労働」、「過労死」、「過労自殺」などの労働問題については、取締役(社長、役員)の刑事責任が、よく追及されています。

そこで、会社が適切な対応をしない場合の、取締役(社長、役員)の刑事責任について、弁護士が解説します。

 参考 

なお、労働問題における「刑事責任」は、労働問題の被害者となった労働者自身が直接追及することはできません。

刑事罰などが定められた労働法に違反した会社、「取締役(社長、役員など)」に対して刑事責任を追及する場合には、労基署(労働基準監督署)に刑事告訴します。

2.1. 「両罰規定」とは?

労働基準法や労働安全衛生法、最低賃金法など、労働者の最低限の労働条件を定める法律ほど、刑事罰が定められていることを解説しました。というのも、最低限度の条件の違反は、絶対にあってはならず、刑事罰によって抑止するべきだからです。

そして、例えば労働基準法の刑事罰の対象は、「使用者」とされており、この「使用者」は、必ずしも「会社」だけではなく、「取締役(社長、役員)」も含まれるものと考えられます。

労働基準法10条

この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう。

これは、会社に労働基準法違反があったとき、その経営者や役員は、その労働法違反を是正することができる立場にあり、刑事罰によって法違反を抑止するのに、刑事責任を与える対象としておくべきであるからです。

そして、次の通り、会社に対して罰金刑を科す場合には、「取締役(社長、役員など)」に対しても罰金刑を科すことができることが明記されています。これを、専門用語で「両罰規定」といいます。

労働基準法121条1項

この法律の違反行為をした者が、当該事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をした代理人、使用人その他の従業者である場合においては、事業主に対しても各本条の罰金刑を科する。

2.2. 残業代未払の刑事責任(刑事罰)

労働基準法において、「残業代」は、長時間労働が強要されて、労働者の心身の健康を損なわないように与えられたものですから、「残業代」についてのルールが守られなければ、過労死、過労自殺、労災事故などの危険が高まります。

そのため、残業代未払に関する労働問題の場合、特に刑事罰が科せられるケースが少なくありません。そして、労基法における刑事罰ですから、さきほど解説しましたとおり、取締役(社長、役員)に対する刑事責任の追及もあります。

残業代未払の事案について、科せられる可能性のある刑事罰(刑事責任)は、次のようなものです。

「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」

  • 法定労働時間を守らなかった場合(第32条)
  • 休憩を法律どおりに与えなかった場合(第34条)
  • 法定休日を与えなかった場合(第35条)
  • 割増賃金を支払わなかった場合(第37条)

「30万円以下の罰金」

  • 変形労働時間制にかかる労使協定を届け出ていない場合(第32条の2第2項、第32条の4第4項、32条の5第3項)
  • 事業場外のみなし労働時間制に係る労使協定を届け出ていない場合(第38条の2第3項)
  • 専門業務型裁量労働制の労使協定を届け出てない場合(第38条の3第2項)

「労働時間」に関する労働問題については、これ以外にも、年少者に対する違法労働、妊産婦に対する違法労働など、危険な労働問題が多く、刑事罰(刑事責任)の対象となっているケースが多くあります。

2.3. 不当解雇の刑事責任(刑事罰)

「不当解雇」もまた、労使間でよくトラブルの火種となる労働問題の1つです。

労働者が、会社によって一方的に「解雇」された場合には、「解雇権濫用法理」のルールによって、「合理的な理由」があり、「社会通念上相当」な解雇でないかぎり、無効になります。

しかし、「不当解雇」の責任は、あくまでも民事責任であり、刑事責任ではありません。そのため、労働基準監督署(労基署)に相談にいくのではなく、弁護士に相談すべきです。

そして、民事上の責任であることから、その責任は会社にあるのであって、残業代同様の労働問題についての責任ではあるものの、取締役(社長、役員など)の責任追及はできないのが原則です。

2.4. セクハラ、パワハラの刑事責任(刑事罰)

セクハラ、パワハラのケースの場合、直接の加害者となった者は、強姦罪、強制わいせつ罪、暴行罪、脅迫罪などの、刑法違反の責任(刑事罰)を追及される可能性があります。

したがって、たとえ取締役(社長、役員など)であっても、セクハラ、パワハラの直接の加害者となった場合には、これらの刑事責任を当然に負うこととなります。

これに対して、セクハラ、パワハラについての労働問題の場合、会社の責任は、「安全配慮義務違反」、「使用者責任」という、民法に定められた責任(民事責任)です。

会社の民事責任を取締役(社長、役員など)が代わりに負うことはないものの、取締役(社長、役員など)が、セクハラ、パワハラを防止することが可能な立場にあった場合には、直接の民事責任を負う場合もあります。

3. 取締役(社長、役員)の民事責任

労働問題に関する責任のもう1つは、「民事責任」です。労使関係における民事責任は、民法、会社法、労働法などによって定められています。

民事責任とは、主に「金銭賠償」によって責任をつぐなう方法であって、「損害賠償責任」とほとんど同じ意味であると考えて頂いてよいでしょう。

労働問題について、取締役の民事責任を追及するための法律は、次の2つです。

  • 民法709条(不法行為責任)
    :故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う
  • 会社法429条1項(役員の第三者責任)
    :役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う

3.1. 残業代未払の民事責任

残業代や賃金を支払う責任は、雇用契約の当事者である会社(使用者)にあるのが当然です。

しかし、ブラック企業の中には、労働基準法に基づいて算出された、適法な残業代の支払すら拒否する悪質な会社も残念ながらあります。

裁判例の中には、労働者が会社に対して、未払い残業代請求をして勝訴した上で、これを支払わなかったときに、取締役(社長、役員など)に対して、会社法429条1項に基づく「役員の第三者責任」を求めたケースがあります(福岡地方裁判所平成26年8月8日判決)。

上記の判決では、労働者が具体的な立証をすることができなかったことから、取締役(社長、役員など)の責任までは認められなかったものの、取締役(社長、役員など)の具体的な行為によって支払うべき残業代を拒否したことが明らかに立証できれば、役員の第三者責任が認められる可能性があります。

3.2. 不当解雇の民事責任

労働契約の当事者は、労働者と会社であって、解雇をするかどうかを決めるのも、「会社」であって、「取締役(役員、社長など)」ではありません。

しかし、「不当解雇」と判断された場合に、「取締役(役員、社長)」は労働契約の当事者ではないことから「雇い入れる責任」はないものの、慰謝料、損害賠償請求は別です。

裁判例の中には、「不当解雇」と評価されるような違法な解雇を行った会社の代表取締役(社長)に対して、雇用されていればもらえるはずであった給与(逸失利益)分の損害賠償を認めたケースがあります(東京地方裁判所平成27年2月27日判決)。

3.3. セクハラ・パワハラの民事責任

セクハラ、パワハラの直接の加害者となった役員はもちろんのこと、セクハラ、パワハラが社内で行われているにもかかわらず漫然と放置し、予防しなかったことは、役員の責任であるといってよいでしょう。

裁判例の中にも、パワハラによる精神的ストレスから、大きな精神的損害を受けた事案において、会社法429条1項に基づく「役員の第三者責任」を認め、多額の慰謝料を認容したケースがあります。

4. まとめ

労働者側において、不当解雇や残業代、長時間労働、ハラスメントなど、悪質な労働問題の被害者となってしまったとき、会社が責任を負ってくれる場合はともかく、不当に回避されるケースでは、取締役に対する責任追及を検討します。

労働問題の責任には、民事上の責任(民事責任)、刑事上の責任(刑事責任)の2つがありますが、いずれも、取締役個人の責任が追及できる可能性も十分にありますから、あきらめるのは早いといえるでしょう。

ブラック企業に入社してしまい、労働問題についてお悩みの労働者の方は、労働問題に強い弁護士へ、お早目に法律相談ください。

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