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2018年問題!雇止め・派遣切りが相次ぐ?(労働契約法・派遣法)

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「2018年問題」という言葉がニュースなどで取りざたされています。

近年、「労働契約法」、「派遣法」という2つの法律で、有期雇用の労働者、派遣社員などの、いわゆる「非正規社員」について、重要な改正が行われました。

労働契約法の改正による「無期転換ルール」、派遣法の改正による「3年ルール」の対象となる労働者が、2018年にいよいよ多く出現します。労働問題として顕在化するのです。

パート社員やアルバイト社員、契約社員や派遣社員など、「労働契約法」、「派遣法」の対象となる方にとって、不当な「雇止め」、「派遣切り」に合うおそれが、2018年に非常に高くなります。

そこで今回は、労働契約法、派遣法の改正のポイントと、2018年に不当な雇止め、派遣切りにあわないためのポイントを、労働問題に強い弁護士が解説します。

1. 労働契約法・派遣法の改正内容について

まずはじめに、アルバイト社員、派遣社員のなどの有期雇用契約社員を対象とした、「労働契約法」の「無期転換ルール」、派遣社員を対象とした派遣法の「3年ルール」について、基本的なことを解説します。

多くの労働者が、この改正の対象となります。

いずれも、労働者を保護するための法改正となりますが、会社が適切に法改正への対応を進めていないと、会社の不適切な措置の犠牲になって巻き込まれるおそれがあります。

1.1. 労働契約法改正(2012年)の「無期転換ルール」

2012年に行われた労働契約法の改正では、「無期転換ルール」が導入されました。

具体的には、同じ会社に5年以上勤務した有期雇用社員は、労働者側からの意思表示によって、無期契約に転換してもらうことができる、という内容です。

「正社員になれる」ということと同じではありませんが、アルバイトや契約社員などの雇用期間に定めのある労働者にとって、無期契約への転換を申し入れることができ、雇用の安定につながります。

1.2. 派遣法改正(2015年)の「3年ルール」

2015年に改正された労働者派遣法によって、「派遣」についてのルールは大きく変わりました。

派遣社員をつかう会社(派遣先)、派遣会社(派遣元)のいずれも、法改正への対応は必須となります。

改正された派遣法では、派遣社員個人が、同一の会社の同一の組織単位ではたらける期間が「3年間」と決められました。これを「3年ルール」と呼んでいます。

なお、派遣法の要件は複雑であり、派遣会社に期間の定めなく雇用されている派遣社員には「3年ルール」は適用されないなど、例外があります。

2. 2018年に雇止め・派遣切りが起こる理由

近時に改正された「労働契約法」、「派遣法」の概要を理解していただいたところで、なぜ2018年に労働問題が噴出するのかを、弁護士が解説します。

2018年より、これらの重要な改正の、区切り目となるのです。

勤務している会社で、労働契約法の「無期転換ルール」、派遣法の「3年ルール」への対応が進んでいるか、注意が必要です。対応が全くなされていない場合、「急遽の策」として、安易な「雇止め」、「派遣切り」が行われるおそれもあります。

2.1. 無期転換権をもつ労働者が多く出現する(2018年4月1日~)

さきほど解説しました、労働契約法の2012年改正による「無期転換ルール」は、具体的には、2013年4月1日以降の有期労働契約に適用されます。

そして、一般的に、2013年4月1日の「5年」後である、2018年4月1日から、無期転換権を取得する労働者が多く出現するのです。

無期転換は、有期契約の労働者にとって「雇用安定」を意味するため、無期転換を希望する労働者は多いのではないでしょうか。

無期転換への対応をおこなっていなかった会社にとって、単純に人件費が増大するおそれがありますから、人員を削減するため「無期転換する前に雇止めしよう」と考える会社が増えるわけです。

これにより、2018年前後で、多くの有期雇用社員の雇止めが発生し、失業者が増加するおそれがあります。

2.2. 3年ルールの期限となる派遣労働者が出現する(2018年9月末~)

2015年に改正された派遣法では、派遣社員が個人単位で同一の組織単位ではたらける期間は3年が上限とされ、その後は、その派遣社員を継続して派遣するためには、派遣元で無期雇用する、組織単位を変更するなどの措置が必要となります。

そのため、このような適切な対応を行っていなかった派遣先・派遣元にとって、派遣労働者が人件費増大の原因となる結果、「派遣切り」が起こるおそれがあります。

改正派遣法は、施行日以後に、あらたに行われた労働者派遣が対象となるため、2018年9月末より、この「3年ルール」の期間が到来する派遣社員が出現します。

これにより、2018年後半以降、多くの派遣切りが起こるおそれがあります。

3. 無期転換ルールの対象となる?不当な「雇止め」への対応

「有期雇用契約」とは、雇用期間に制限のある労働契約を結んでいる社員のことをいいます。

例えば、アルバイト社員、パート社員、契約社員、嘱託社員などと呼ばれる労働者はいずれも、有期雇用契約社員であることが多いでしょう。

自分がこれに該当するかどうかが不明なときは、雇用契約書を確認し、「雇用期間の定め」が記載されているかどうかを確認してください。

「有期雇用契約」の場合、期限の到来によって契約が終了することが原則ですが、5年以上雇い続けられる場合には、その雇用安定のために、「無期転換」を申し入れる権利が付与されるわけです。

3.1. 無期転換権の要件

無期転換は、労働者が会社に対して「申込」をすることで、はじめて発生します。

そのため、有期雇用契約をしている労働者としては、不当な雇止めの犠牲とならないためにも、「無期転換申込権」の発生条件を知っておく必要があります。

  • 同一の事業主に使用されていること
  • 有期雇用契約の更新回数が1回以上であること
  • 有期雇用契約の通算した雇用期間が5年を超えること

勤務している会社が、労働契約法の改正や3年ルールについて無知な場合、これらの条件を満たし、いち早く無期転換を申し込むことで、雇用安定を図ることができます。

3.2. 無期転換の回避を目的とした雇止めは不当!

「無期転換ルール」を定める、労働契約法の改正の際には、同時に、「雇止めルール」という判例法理が、法律に定められることとなりました。

いずれも、長年雇い続けられた有期雇用契約社員の雇用保障のための改正です。

そのため、「無期転換ルール」を回避したいがために、「無期転換」の時期が迫ってきたことを理由として行われる雇止めは、不当であると考えられます。

万が一、雇止めを通告されてしまったときは、すぐにその理由を書面に記載してもらうことを求めるのが正しい対応です。

雇止めの理由を、会社から書面で出してもらうことによって、その後に労働審判や訴訟などの方法で、雇止めの有効性を争うときに役立ちます。

4. 3年ルールの対象となる?不当な「派遣切り」への対応

ここまで解説してきましたとおり、2018年9月末より、「3年ルール」によって、これまで働いてきた部署では、派遣として働き続けられなくなる派遣社員が出現します。

「3年ルール」を以前から理解して、しっかり対策を進めてきた会社であればよいですが、そうでないと、「3年ルール」を機に「派遣切り」ということにもなりかねません。

しかし、「3年ルール」だけを理由として、「派遣切り」をすることは、不当、違法と評価される可能性の高い行為です。

4.1. 3年ルールの期間制限

労働者派遣法が改正されたことで、これまでの「26業務」への無期限の派遣は廃止されます。

施行日以降におこなわれる労働者派遣は、次の2つの期間制限にしたがって運用されることとなります。

  • 派遣先事業所単位の期間制限
    :派遣先の同一の事業所に対して、派遣できる期間は3年が上限です。
    →3年を超えて派遣を受け入れようとする場合、派遣先の事業所の過半数代表の意見を聴取する必要があります。
  • 派遣社員個人単位の期間制限
    :同一の派遣社員を、派遣先の事業所における同一の組織単位に対して派遣できる期間は、3年が上限です。

4.2. 3年が到来した場合の正しい対応は?

しかし、労働者派遣法によって「3年ルール」が適用され、2018年に期限が到来したとしても、「派遣切り」が必ず行われるわけではありません。

むしろ、労働者派遣法の改正によって、派遣社員の雇用の安定も図られるのが原則であって、会社としては、次のような適切な対応を検討するべきであるとされています。

  • 組織単位を変更する
    :同じ会社であっても、組織単位が変われば(異動すれば)、3年を超えて派遣をすることができます。
  • 3年ルールの例外を活用する
    :派遣法の3年ルールには例外があります。例えば、派遣会社に無期雇用されている派遣社員であれば、3年ルールは適用されません。

これらの対応を検討することなく、「3年」の経過によって派遣社員を「余剰人員」と考え、人件費のコストカットのために派遣切りするような会社であれば、その不当性を、裁判所などで責任追及することとなるでしょう。

4.3. 3年ルールの例外となるケース

最後に、さきほど解説したとおり、3年ルールには例外があります。

すなわち、次の派遣社員は、3年の期間制限の対象とならず、同じ部署に派遣をされ続けることができます。

  • 派遣会社に無期雇用されている派遣社員を派遣する場合
  • 60歳以上の派遣社員を派遣する場合
  • 期限がはっきりしている有期プロジェクトに派遣する場合
  • 日数限定の業務(1カ月の勤務日数が通常の労働者の半分以下で10 日以下)に派遣する場合
  • 産前産後休業、育児休業、介護休業等で休業している労働者の業務に派遣する場合

そのため、これらの派遣社員である場合には、突然の「派遣切り」は、3年ルールを理由とするものですらなく、会社に理由説明を求めるべきです。

4.4. 3年ルールを理由とする派遣切りは不当!

「3年ルール」を定めた改正労働者派遣法では、あわせて、派遣労働者の雇用安定のための措置が、派遣会社に義務付けられています。

「3年ルール」は、3年たったら派遣切りしてもよいルールではありません。

例えば、同一の組織単位に3年以上派遣される見込みのある労働者に対しては、次のいずれかの雇用安定措置が必要となります。

  • 派遣先への直接雇用の依頼
  • 新たな派遣先の提供(合理的なものに限る)
  • 派遣元事業主による無期雇用
  • その他雇用の安定を図るために必要な措置

そのため、3年ルールによって、派遣先の派遣する部署がなくなってしまったことを理由として、派遣切りをすることは、不当と評価される可能性が高いとお考えください。

5. 「無期転換」、「3年ルール」が複合的に問題となる

派遣社員の場合には、有期契約(雇用契約期間の定めがある労働者)か、無期契約かは、派遣元(派遣会社)との契約内容で判断します。

派遣社員の中には、派遣会社との間の契約内容で、雇用契約期間の定めのある内容となっている労働者も多いことでしょう。

この場合には、派遣社員も、派遣会社に5年以上雇用されつづければ、派遣会社に対して、「無期転換権」を行使することができるようになります。

しかし、派遣会社としても、「3年ルール」の期限がきて、これ以上同じ部署ではたらくことのできない派遣社員に、新しい職場を見つけることが苦労をともなうことがあります。

そのため、2018年、「無期転換」と「3年ルール」の期限がくる労働者が多くあらわれる中で、「雇止め」と「派遣切り」の両方が、いっきに増加するおそれがあるのです。

6. まとめ

今回は、2018年以降に、多くの労働問題の火種となることが予想される、労働契約法改正による「無期転換ルール」、労働者派遣法改正による「3年ルール」について「2018年問題」といわれているポイントを解説しました。

それぞれの対象となる有期雇用契約社員、派遣社員の方は、法改正の概要をご理解いただき、雇用安定のための対策を行いましょう。

「無期転換ルール」、「3年ルール」などを原因として、不当な雇止め、派遣切りの対象となってしまった労働者の方は、労働問題に強い弁護士へ、お早めに法律相談ください。

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