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不当解雇に時効はある??責任追及の方法ごとの、請求期限を弁護士が解説!

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会社から解雇を言い渡されてしまい、「不当な解雇なのではないか。」と疑問を感じた場合には、すぐに異議を申し立て、会社と戦うという労働者の方が多いのではないでしょうか。

しかし、中には、解雇をされた当時は、「人間関係があるので円満におさめたかった。」、「社長が怖くて、文句を言えなかった。」などの理由で泣き寝入りとなってしまい、時間が経ってしまった、という方も少なくないことでしょう。

前に勤務していた会社から通告された解雇を争うのに、期限はあるのでしょうか。つまり、不当解雇の責任追及には、「時効(消滅時効)」があるのでしょうか。

できる限り早く争うに越したことはありませんが、時間がたっても不当解雇の違法性について争いたい、という労働者の方に向けて、不当解雇の時効について、労働問題に強い弁護士が解説します。

1. 解雇無効を訴える場合の、不当解雇の時効は?

不当解雇をされてしまったと考える労働者が、会社と争う方法には、大きく分けて2つあります。1つ目が、「解雇が無効である。」と主張することです。専門的には「地位確認」といい、労働者としての地位があることを確認するという方法です。

この方法によって、違法な不当解雇であると認めてもらうことができると、解雇は無効となり、そもそも労働者で居続けたこととなることから、解雇以降の未払賃金を支払ってもらうことができます。

1.1. 解雇無効の場合、賃金の時効は2年

不当解雇が無効であると主張して会社と戦った場合、解雇無効を勝ち取った場合に請求できる未払賃金には、賃金の時効が関係してきます。

すなわち、賃金の消滅時効は、「2年」であることから、たとえ解雇が無効となっても、2年分以上の賃金を請求することはできません。残業代もまた賃金の一種ですから、これと同様時効は「2年」となります。

ただし、これは、「解雇が無効となっても、2年分しか未払賃金が請求できない。」という意味での時効であって、「2年より前の不当解雇については争ってはいけない。」という意味ではありません。

1.2. 退職金の時効は5年

同じく会社からもらえるお金であっても、退職金の場合には、賃金と異なり、その時効は5年とされています。つまり、不当解雇など、納得のいかない退職であっても、退職金は、5年間のうちに請求すれば、もらうことができるというわけです。

会社が解雇をするようなケースでは、就業規則・退職金規程にある、退職金の不支給条項・減額条項によって、退職金が支払われていなかったり、満額はもらえなかったりしたかもしれませんが、この会社の判断に屈する必要はありません。

たとえ、懲戒解雇をされたケースですら、これまでの功労を考えて、一部は退職金を支払うべきである、とした裁判例もあるとおり、解雇だからといって退職金を必ずあきらめなければならないわけではないからです。

解雇無効を主張するケースであっても、結局のところ解雇無効を取下げ、合意退職による金銭解決で終わる場合もあり、その場合には、解雇から5年を経過していなければ退職金請求をしておきましょう。

1.3. 解雇無効となるケースとは?

会社が労働者に対して行う解雇は、会社が一方的に、雇用契約を解約することを意味しています。この一方的な解約は、労働者の予期せぬタイミングで、予期せぬ理由で来ることがあり、不利益が大きいため、解雇は制限されています。

つまり、解雇は、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当でなければ、違法、無効であるものとされており、このルールを「解雇権濫用法理」といいます。

的確な注意指導もせずに「能力がない」との理由で解雇をすること、性格が悪い、働きが悪い、勤務態度が悪いなど、抽象的な理由だけで解雇をすることは、この解雇権濫用法理のルールに照らして、「不当解雇」とされる可能性が高いと言えます。

2. 解雇の慰謝料請求をする場合の、不当解雇の時効は?

不当解雇をされてしまった労働者が検討すべき、もう1つの不当解雇を争う方法は、会社に対して解雇の慰謝料を請求するという方法です。

権利を侵害されて、精神的な苦痛を受けた場合には、慰謝料を請求することができるところ、不当な解雇によって心理的負担が増加したのであれば、その解雇が不当、違法なものであることを理由に、慰謝料を請求することができます。

解雇は不当だと考えるものの、会社には戻りたくない、というケースでは、不当解雇の慰謝料だけを請求するケースも少なくありません。

2.1. 解雇が違法の場合、慰謝料の時効は3年

解雇の違法性と、解雇によって負った精神的な苦痛を証明し、慰謝料を請求するときには、慰謝料の時効について留意しておきましょう。

不当解雇の慰謝料請求は、民法709条の「不法行為」として行うことが一般的であるため、不法行為のルールにしたがって、その時効は「損害及び加害者を知ったときから3年」であるとされています。

不当解雇のケースでは、解雇をされた時点で、損害と加害者を知っていると考えられますから、特別な事情のない限り、自分が不当解雇されたことを知ったときから3年が、不当解雇の時効であると考えてよいでしょう。

不当解雇の慰謝料相場は数十万円~100万円程度が一般的ですが、不当解雇を無効であるとして争い、話し合いの結果、解決金によって解決する、という方法もあります。

2.2. 債務不履行の場合、時効は10年

不当解雇の慰謝料請求について、民法709条の「不法行為」を理由にして請求することが一般的で、その場合には、「3年」という比較的短い時効に従うことになります。

しかし、雇用契約、という債権債務関係の不履行として考えると、「債務不履行」の時効は、民法で「10年」とされていることから、不法行為よりも長い消滅時効を検討することができます。

例えば、会社は労働者を、安全で健康な環境で働かせ、その心身の健康を保つ義務(安全配慮義務)があるわけですが、この義務違反は、雇用契約に付随する信義則上の義務への違反として、「債務不履行」であるといえます。

ただし、債務不履行として時効が「10年」と考えられるケースであっても、「10年は放置しておいてよい。」ということではなく、できる限り早い対応が必須となります。

3. 不当解雇を時効前に争わなければならない理由

以上のとおり、不当解雇を会社と争う方法には、解雇の無効を主張して賃金を請求する方法と、解雇の慰謝料を請求する方法の、大きく分けて2通りがあります。

前者であれば不当解雇の時効は、賃金の時効として「2年」、後者であれば不当解雇の時効は、不法行為の時効として「3年」で、いずれも年単位のことで、比較的長く請求できる、という印象を抱くのではないでしょうか。

しかし、いずれも、時効まで不当解雇トラブルを放置しておいてよいことを意味するのではありません。次の理由によって、できる限り早く争う必要があります。

3.1. 証拠がなくなってしまう

不当解雇の時効が経過する前であっても、不当解雇の時点からある程度期間が経つと、労働者にとって有利な事情を証明する証拠が、徐々になくなってしまうおそれがあります。

特に、労働問題では、労働者と使用者との間で上下関係があり、重要な証拠は会社側にしか保管されていないことも多く、労働者側で、労働者に有利な事情を長期間保管しておくことが困難です。

例えば、労働時間を示すタイムカード、会社からの指示を示す業務命令書、辞令、就業規則・賃金規程・退職金規程などの会社規程類などは、いずれも解雇後、労働者の手元にあることは少ないといってよいでしょう。

また、労働者の有利な事情を証言してくれる証人も、会社内に在職中の方はもちろん、退職してしまった場合にはなおさら、解雇当時に連絡先を聞き、証言を頼んでおかなければ、有利な証人を確保しておくことはできません。

3.2. 不当解雇を認めたように見える

解雇は、あくまでも会社から労働者に対する一方的なものであるため、「解雇に労働者の同意が必要である。」とか、「解雇に労働者が同意しないと無効となる。」といったことはありません。

そのため、不当解雇を放置していても、それだけで「解雇を認めたから、争うことができなくなる。」というわけではありません。その意味では、不当解雇の時効まで待つことが、理論上は可能です。

しかし、異議のある不当解雇に対しては、理由を明らかにして争うのが自然であり、あまりに長い間放置して争わないことは、不当解雇の理由となった事実について、労働審判や訴訟において、労働者に不利益な判断をされる一要素となるおそれがあります。

3.3. 会社の状況に左右される

最後に、会社をとりまく対外的環境は、日々変化しており、社内の状況も変化しています。

解雇の金銭解決についても同様に、会社の行った解雇を、金銭的に解決したいという場合、仮に不当解雇であることが明らかであっても、会社の経済状況が著しく悪化していると、十分な金銭補償を受けられないおそれがあります。

極端な話、解雇を争わない間に、会社が倒産してしまったら、その後に不当解雇を争って復職することはできません。

4. 不当解雇を金銭解決できる時効は?

不当解雇について労働者が会社と争う方法を、「解雇無効を主張し、未払賃金を請求する。」、「慰謝料請求をする。」という二種類紹介しました。

しかし、実際には、不当解雇にあってしまった労働者の方の本音は、「できる限りたくさんお金が欲しい。しかし、もう復職はしたくない。」という人も多いのではないでしょうか。

このような場合には、不当解雇の無効を主張して争うとともに、金銭解決が可能であることを伝えて、話し合いによって金銭解決をする必要があります。

このとき、「金銭解決の場合には、不当解雇の時効はどうなるのか。」という疑問を抱く方もいるでしょう。そこで、金銭解決を目指す場合の、不当解雇の時効について、弁護士が解説します。

4.1. 金銭解決の話し合いに時効はない

金銭解決を目指す場合には、「解雇無効」を主張できればよいので、この主張には時効はありません。したがって、不当解雇の時効を気にすることなく、解雇の不当性、無効を争うことができます。

実際の解雇トラブルの争いは、「解雇無効を主張して賃金を請求する。」、「解雇の慰謝料を請求する。」、「金銭解決の話し合いを求める。」という3つの選択肢を使いながら、交渉をしていきます。

この交渉は、会社の意向にも左右されるものであって、お互いに弁護士がついて、労働法の知識や裁判となった場合の予測に基づいた議論、検討が必要となります。

4.2. 解雇の解決金に影響するおそれがある

金銭解決を目指す場合には、不当解雇の時効はないと説明しましたが、それでも、話し合いはできる限り早めに行うべきであるのは当然です。

特に、「解雇が無効の可能性が高い。」ということになった場合に、もらえる解決金の金額は、解雇が無効となった場合に請求できる未払賃金額を参考とすることが多くあるからです。

会社と労働者との責任割合にもよりますが、不当解雇を金銭解決するとき、解決金の相場は、退職時の月額賃金の3か月分~1年分程度となることが一般的です。

5. まとめ

今回は、過去に犠牲になった不当解雇について、争うことを検討している労働者の方に向けて、不当解雇の時効(消滅時効)について、弁護士が解説しました。

不当解雇によって、何らかのお金を請求できる期限は「2年」または「3年」であり、解雇無効を主張して賃金請求する場合は「2年」(退職金は5年)、慰謝料は「3年」です。

ただし、時効まで待って放置していてよいわけではなく、できる限り早く証拠収集を進め、有利に進めていく必要があります。不当解雇の時効が迫っているのではないか、と心配な方は、時効中断のため、内容証明郵便で請求をしましょう。

不当解雇を会社と争うことを検討されている労働者の方は、労働問題に強い弁護士へ、お早めに法律相談ください。

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