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不当解雇を労働審判、訴訟で争う期間中、他の会社で働いてもOK?

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会社側から不当解雇されたら、労働審判などで争うことをオススメしているのが、この労働問題弁護士ガイドです。何らの合理的な理由もなく、また、社会通念上不相当になされた解雇は、不当解雇として無効とされるからです。

しかし、「不当解雇が無効である。」という判断は、労働審判や訴訟で不当解雇を争って、地位確認請求が認められた場合に得られる結論です。

労働審判や判決が下るまでは、たとえ不当な解雇であっても、第一次的にはブラック企業の横暴で解雇された状態となってしまいます。

突然不当に解雇されてしまうということは、突然生活の柱となっていた収入が途絶えることを意味しています。

「不当解雇は無効である。」と判断されれば、事後的に解雇期間中の賃金が支払われ、生計が立てられますが、まずは、解雇され、しばらくの間収入を完全に失うことに耐えなければなりません。

不当解雇を労働審判や訴訟で争うにあたって、他の会社で全く働いてはいけないとすると、労働者は、無収入のまま不当解雇を争わなければなりません。貯金や資産が十分にない場合、労働者の泣き寝入りを招くこととなりかねません。

今回は、不当解雇を労働審判や訴訟で争う際に、他の会社で働いてもよいのか、また、他の会社で働いた場合には、どのような効果が生じるのかについて、弁護士が解説します。

1. 不当解雇を争う最中も、就労可能

結論から申しますと、不当解雇を争っている期間中も、別の会社で労働をし、賃金を得ることが可能です(ただし、注意しなければならないポイントが多いため、順に解説します。)。

不当解雇を争う場合に、「他の会社で一切就労してはならない。」とすると、貯蓄が十分にある労働者以外は、収入の全くない状態で、いわば「兵糧攻め」を食らうことになります。

たとえ、明らかに不当解雇であって、「結果的には勝てる可能性が非常に高い。」としても、無収入の厳しい状態のままで長期間にわたって争うことは労働者にとって酷です。

仮に、不当解雇が無効で、解雇時から従業員の地位にあったことを確認するという、労働者側の完全勝訴に終わる可能性の高いケースであっても、一旦はブラック企業の横暴によって一方的に解雇されており、労働者としての地位を失っています。

したがって、他社で就労したとしても兼業には当たらず、他社に雇用されることが可能なのです。

 参考 

ただし、労働審判など、短期間で終了する場合であって、和解によって解決金を得ることを本音の要求として考えている場合には注意が必要です。

労働者側の方針によっては、他社で就労を開始したことが、事実上、解決金の金額を減額する事情として考慮される場合があります。

話し合い(任意交渉)や労働審判など、弁護士に依頼して進めている解決がすぐに実現できそうな場合には、就労を開始する際には十分な検討が必要です。詳しくは、弁護士と相談しながら進めるのがよいでしょう。

2. 他社で収入を得ると、賃金額が減る可能性あり

では、労働審判や裁判で争った結果、「問題となっている解雇は不当解雇であり、無効である。」と、労働者側の勝ちが認められた場合、どのような結論になるのでしょうか。

労働者が、労働審判や訴訟で、不当解雇の無効を主張して従業員の地位を確認する請求(地位確認請求)を行った場合に、労働者が完全勝訴した場合、解雇は無効となります。そのため、解雇時から、労働者としての地位を有し続けることとなります。

すると、解雇期間中も、労働者の地位を有していたことになりますから、その解雇期間の間に支払われていなかった賃金を会社に請求することができます。これを、法律の専門用語で「バックペイ」といいます。

しかし、不当解雇を争っていた期間中に、他社での就労をし、他社から賃金を得ていた場合には、このバックペイが減少する可能性があります。解雇が不当解雇として無効とされたとしても、解雇期間中の未払い賃金が全額支払われるかについては議論があります。

会社側としては、「(いくら不当解雇とはいえ)その期間中別の会社で働いて収入を得ることができたのだから、その分の賃金は控除して支払いたい。」、という考えを持ちます。

不当解雇を争う場合、労働審判は3か月程度で終了しますが、訴訟ともなると、1年、2年という長期間争い続けることもよくあります。この長期間の間、他の会社で働いて得た収入の金額は、相当な高額になること珍しくありません。

会社側の考えも、裁判例でも認められており、労働者側としては残念ではありますが、解雇期間中に他社で収入を得ていた場合には、その一部が、未払い賃金から控除されると判断される可能性があります。

 参考 

ただし、あくまでも、収入面において一定の調整を受けるというだけであって、「解雇を争っている期間中は仕事をすることが許されない。」というわけではありません。

3. 解雇期間中の賃金調整

問題となった解雇が「不当解雇として無効である。」と判断された場合であって、解雇期間中に労働者が他社で賃金を得ていた場合には、解雇期間中の未払い賃金から一定額を調整することとなります。

とはいえ、不当解雇なわけですから、全額を控除してしまうのでは、「そもそも解雇期間中に必死で働いていた意味がなかった。」ということになりかねません。

そのため、解雇期間中の未払い賃金から控除される他社での収入は、その一部のみとされます。

では、どの程度の賃金調整がされるのでしょうか。

賃金調整の割合を考えるにあたって、参考となる条文は、民法と労働基準法の双方にありますので、順に解説します。

3.1. 民法における解雇期間中の賃金調整

解雇期間中の賃金調整の割合を考えるにあたって、参考となる民法の条文は、次の通りです。

 民法536条2項 

債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。この場合において、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。

民法536条2項の条文にしたがうと、結論として、労働者は、解雇期間中に他社で就労して得た収入を、全て会社に返さなければならないこととなります。そして、労働者から返還される分を相殺して会社が未払い賃金を支払うこととなります。

しかし、これでは他社で就労して得た収入のすべてが、支払われる賃金から控除されることとなってしまいます。

 参考  なお、この「自己の債務を免れたことによって利益を得たとき」とは、債務を免れたことと、利益を得たこととの間に、因果関係が必要であるとされており、解雇された会社の所定労働時間相当の時間に働いた場合を意味することとされています。

そのため、所定労働時間に該当しない程度の短時間の所定労働時間外のパートで就労した場合などには、解雇された会社に副業禁止の厳格なルールのある場合を除いては、控除(返還)すべき収入とはならないというように考えられます。

3.2. 労働法における解雇期間中の賃金調整

解雇期間中の賃金調整の割合を考えるにあたって、参考となる労働法の条文は、次の通りです。

 労働基準法第26条 

使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。

したがって、会社の責任によって働くことのできなかった期間については、平均賃金の6割の受給は保証されているというわけです。

不当解雇によって働けなかった期間は、休業ではありませんから、この労働基準法26条が直接適用されるわけではありません。

3.3. 収入の6割は保証される!

以上の通り、解雇期間中の収入について、賃金調整のために参考となる条文は、民法、労働法のいずれにも存在します。

いずれも直接適用されるわけではないものの、労働基準法26条によって、休業の場合ですら平均賃金の6割の受給が確保されていることとのバランスから、次のように判断されます。

すなわち、解雇期間中の未払い賃金から他社で得た収入を引いた額、すなわち、会社が最終的に労働者に対して支払う解雇期間中の賃金についても、平均賃金の6割を下回ることはないとされています。

4. 解雇期間中の未払賃金の計算方法

以上の通り、解雇期間中の未払い賃金を計算するためには、民法と労働基準法の双方の条文を理解しておかなければなりません。

この結果、労働者の不利にならないように、いずれの計算によっても高額となる方を採用して計算するようにします。

例えば、月給30万円の労働者が不当解雇され、解雇期間中に月10万円の賃金を得ていたケースを考えてみます(なお、便宜上、平均賃金と月給は同額とします。)。

民法の計算によれば、解雇期間中に得ていた賃金を控除して支払うこととなりますから、会社が労働者に対して支払うべき解雇期間中の賃金は、月20万円(30万円ー10万円)×解雇期間、ということとなります。

これに対し、労働基準法の計算によれば、平均賃金の6割を下回ることはないこととなりますから、会社が労働者に対して支払うべき解雇期間中の賃金は、月18万円(30万円×0.6)×解雇期間、を下回ることはないこととなります。

したがって、このケースでは不当解雇と判断された場合には、この双方を考慮の上、月20万円が、解雇期間中の賃金(いわゆる「バックペイ」)として支払いを受けることができます。

5. まとめ

不当解雇をされたとして労働審判や訴訟で解雇の不当性を争う場合にも、その間の他社での就労が禁止されるわけではありません。ブラック企業から不当解雇された労働者が困窮しないためには、当然の考えであるといえるでしょう。

他社から収入を得ていた場合には、解雇期間中の賃金支払いから一定額が控除されるという調整を受けることにはなるわけですが、その全額が控除の対象となるわけではありません。

したがって、安心して不当解雇を争うためにも、生計を立てるための他社での就労は、争いが長期化するのであれば積極的に検討すべきでしょう。

不当解雇について争う場合には、労働問題に強い弁護士へご相談ください。

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