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「36協定を締結しているから、残業代は出ない」と言われたら違法?【労働相談】

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残業代請求をお考えの労働者の方であれば、「36協定(サブロク協定)」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。

最近、ニュースなどでも、「36協定(サブロク協定)」の「上限時間」というものが、話題となっています。

この36協定(サブロク協定)の意味を正しく理解していただければ、表題にあるような「36協定を締結しているから、残業代を支払う必要はない。」という、ブラック企業の反論に、まったく理由がないことがご理解いただけることでしょう。

そこで今回は、「うちの会社にはサブロク協定があるので、残業代は支払わなくてもよい。」という誤った、会社の違法な発言について、弁護士が法律相談に回答します。

Q. 36協定があると、残業代請求はできないのですか?

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  1. 東京都内にある、飲食店に5年前から勤務している正社員です。

    私の勤務している会社では、飲食店の店舗スタッフは、開店から閉店まで働くことが義務付けられており、残業代はすべて給料に含まれているということでした。

    しかし、このような取り扱いが違法であり、未払となっている残業代があること、残業代の時効が2年であることを知った私は、すぐに会社の社長に、残業代を支払うよう請求しました。

    すると、これまでは「給料に残業代は含まれているから。」としかいわなかった社長も、私が、そのような固定払いは違法だという知識を説明すると、次は、「でもうちは、36協定を結んでいるから。」と反論してきました。

    社長いわく、「36協定」というものに、許される残業時間を書き込んでおり、それを上限として、残業をさせても大丈夫であるという説明を、顧問弁護士、顧問社労士から受けているとのことでした。

    「36協定」を見せてもらうと、確かに、上限となる残業時間(労働時間)が記載されていました。

    「36協定」を締結すると、この上限時間までは、私たち労働者は、残業代を支払われなくても働かなければならないのでしょうか。弁護士のご意見をうかがいたいです。

A. 残業代請求を得意とする弁護士の回答

  1. ご相談ありがとうございます、労働問題を得意分野とする弁護士が、法律相談に回答します。

    まず、結論からいいますと、36協定を締結していることによって、会社が労働者に対して残業代を支払わなくてもよいということは、全くありません。

    特に、ご相談者の働いている飲食店などサービス業を中心に、労働時間管理があいまいにされ、残業代が適法に支払われていない会社は、いまだに多く存在しています。

    「36協定を締結しているから、残業代を支払わなくてもよい。」という会社の考えは間違っており、36協定(サブロク協定)の意味、締結理由について、大きな誤解をしている可能性が高いといえます。

    36協定(サブロク協定)は、労働基準法(労基法)では原則として禁止されている残業命令について、法律による禁止をなくし、その労使協定に定めた一定の範囲内で、残業命令をすることができるようにする書類のことをいいます。

    そのため、36協定(サブロク協定)は、残業命令との関係はありますが、「残業代請求」とは関係ありません。36協定(サブロク協定)があってもなくても、残業をすれば、残業代を請求することができます。

    むしろ、36協定(サブロク協定)を結んでいることは、会社が労働者に対して、残業命令をする最低条件であって、これがないのに残業命令をすることは、労働基準法(労基法)違反の違法行為で、刑事罰を下されるおそれがあります。

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弁護士法人浅野総合法律事務所(東京都中央区銀座)は、代表弁護士浅野英之(日本弁護士連合会・第一東京弁護士会所属)をはじめ弁護士5名が在籍する弁護士法人。 不当解雇、未払残業代、セクハラ、パワハラ、労災など、近年ニュースでも多く報道される労働問題について、「泣き寝入りを許さない」姿勢で、親身に法律相談をお聞きします。 「労働問題弁護士ガイド」は、弁護士法人浅野総合法律事務所が運営し、弁護士が全解説を作成する公式ホームページです。

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