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台風直撃を理由とする休業は、賃金がもらえる?無給?

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本日2018年(平成30年)9月4日は、関西地方への台風直撃が話題になっています。関東地方も、強風が吹き荒れています。

鉄道などの公共交通機関がストップして通勤が難しい労働者の方も多いのではないでしょうか。会社によっては、労働者に対して帰宅を命令している会社もあります。

しかし一方で、休業などの扱いとなったり、欠勤扱いとなったりなどして、賃金が支払われないとすると、労働者の方には「賃金を損した」と考える方も少なくないのではないでしょうか。

安全は非常に重要ですが、賃金を得られなくなると、生活の糧となる重要なお金が得られないことともなりかねません。労働者にとって、台風による休業と賃金の関係について、疑問、不安が大きいのではないでしょうか。

そこで今回は、台風直撃による影響で、事実上仕事をすることができないとき、休業・欠勤や賃金の取扱いが労働法上どのように考えられているのかについて、労働問題に強い弁護士が解説します。

1. ノーワークノーペイの原則

「天変地異」など、労使双方にとって「帰責事由」のない事情による休業の場合には、「ノーワークノーペイの原則」にしたがって判断すべきです。

つまり、労使双方にとって「帰責事由」がなければ、労働をしなかった時間分の給与は、支払われないということです。

今回の台風によって休業とした会社が、その休業について「帰責事由」を負うかどうかは、台風の程度によっても変わります。

例えば、今回2018年(平成30年)9月4日に関西地方を直撃した台風により、関西地方では、交通機関が終日ストップしてしまうなど、事実上出勤が難しい状態であり、会社側に帰責事由があるとはいえないでしょう。

その一方で、関東地方では、強風とはいえ、屋外に出られないわけではなく、交通機関も動いているところが多く、休業とすることを決断するなら、それは会社側の帰責事由によるものと考えるべきケースもあり得ます。

2. 「使用者の責めに帰すべき事由」があれば休業手当をもらえる

労働基準法によれば、「使用者の責めに帰すべき事由」によって休業となった場合には、使用者(会社)は労働者に対して、平均賃金の6割を支払わなければならないこととされています。

労働基準法の条文は、次のとおりです。

 労働基準法26条 

使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。

例えば、今回2018年(平成30年)9月4日に関西地方を直撃している台風の場合であっても、会社側の都合によって休業するようなケースでは、平均賃金の6割は支給しなければなりません。

3. 有給休暇を充当されたら違法?適法?

会社の中には、台風によって客足が遠のいたり、仕事が事実上進まなかったりすることから休業にしたい反面、休業手当を支払いたくない、という考えから、有給休暇を充当する会社があります。

しかし、有給休暇は、労働者が、その勤続の功労に応じて、給料をもらいながら休むことのできる権利を取得できる制度です。

そのため、会社が、労働者に無断で、一方的に有給休暇を使わせることは、たとえ台風の直撃という事情があってもできません。

ただし、労働者の側で、台風の直撃を理由に無給の欠勤になってしまいそうなときに、有給休暇を申請してお休みすることは可能です。

4. 【ケース別】台風による休業中の賃金はもらえる?

以上の、休業と賃金に関する基本的な考え方に照らして、実際に台風によって休業となってしまったとき、賃金をもらうことができるかについて、ケースに分けて説明していきます。

4.1. 交通機関がストップして通勤できないとき

そもそも交通機関が完全にストップして、通勤すること自体できないケースでは、労働者が働くことができない理由は、使用者の責めに帰すべき理由ではありません。

そのため、この場合には、台風の直撃などの自然現象による不可抗力で欠勤せざるを得なかったものと考えられますので、「ノーワークノーペイの原則」にしたがって、給与はもらえないこととなりそうです。

4.2. 屋外業務で業務遂行が不可能なとき

建設業など、屋外業務であって、台風の直撃などの自然現象によって業務遂行ができない場合も同様に、使用者(会社)の責めに帰すべき理由によるものではありません。

この場合にも「ノーワークノーペイの原則」にしたがい、給与はもらえないこととなりそうです。

4.3. 使用者の判断で休業としたとき

これに対して、交通機関は一応動いており、台風も、生命身体に危険が及ぶほどの強風ではない場合に、使用者(会社)の判断で休業とした場合には、「使用者の責めに帰すべき理由」による休業であるといえます。

したがって、この場合には、「台風の直撃」という自然災害が理由であったとしても、少なくとも、賃金の6割をもらうことができるケースであるといえます。

4.4. 客足の減少を理由として休業したとき

例えば飲食店、ホテルなどのサービス業の場合、台風が直撃すると、お客さんが少なくなる可能性が高いでしょう。

街中を往来する人の数も減り、台風が直撃した日の繁華街は、「開店休業」除隊かもしれませんが、これにより休業とした場合にも同様に、労働者には最低でも6割の賃金を支払ってもらう権利があるといえます。

4.5. 出勤を命じられたが台風でいけなかったとき 

会社の業種によっては、台風の直撃によって緊急対応が必要となったり、むしろ多忙となったりする業種もあるかと思います。

台風が直撃した状況であっても、出勤が可能ではあるにもかかわらず、出勤を命じられたが大事をとって休んだ、という場合には、通常の欠勤と同様「ノーワークノーペイの原則」により、賃金は支払われません。

5. 給与の支払方法(月給制か日給制か)による違いは?

以上の一般的な考え方によらず、月給制ではたらく労働者の場合には、台風の直撃によって休業となった場合に、実際には欠勤した分の賃金を引く(欠勤控除)をしないこともあります。

月給制ではたらく労働者の場合、勤続年数がある程度長かったり、正社員としてフルタイムで貢献していたりといった事情から、たまたま起こった台風の直撃について、1日分の給与を引くほどの損失を与えるべきではない、という会社の配慮からです。

しかし、これに対して、日給制、時給制などで働いている労働者の場合には、働いた日数、時間数に応じて賃金を計算していることから、台風の直撃によって、賃金が減ることが容易に予想されます。

6. まとめ

今回は、2018年(平成30年)9月4日に、関西地方で特に話題となった、大型台風の直撃について、台風を理由に欠勤・休業となった場合の賃金について、弁護士が解説しました。

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