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労災

過労死した労働者の遺族が、適切な補償を受ける労災の5ポイント

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最近、大手広告会社の電通で若い女性社員が過労自殺したことがテレビや新聞で大々的に報じられ、話題になりました。

眠れないほどの長時間労働や、劣悪な環境での労働を会社に強いられ、労働者が過労死や過労自殺に追い込まれる、という悲惨な事故が跡を絶ちません。

突然ご家族の死を告げられるご遺族の悲しみは計り知れません。

労働法には過労死や事故により死亡した労働者の方のご遺族に対する補償制度があります。また、過労死、過労自殺を引き起こしたブラック企業に対して責任を追及する方法も存在します。

今回は、過労死した労働者遺族に対する補償制度と会社への責任追及方法について、労災問題を得意とする弁護士が解説します。

1. 過労死とは?

過労死とは、長時間労働や心身への負荷の強い労働が原因で、死亡にいたることをいいます。特に過労死、過労自殺が多いケースとして、脳または心臓の疾患、精神疾患による死亡、自殺があります。

過度のストレスからうつ病等の精神疾患などを引き起こし、自殺する過労自殺もまた、広い意味では「過労死」に含みます。

違法な長時間労働が原因である場合などには、勤務中の負傷などと合わせて、労働災害(労災)と認定されることも少なくありません。

2. 労働災害(労災)とは?

労働災害(労災)とは、労働者が労務に従事したことで受けた負傷、疾病、死亡などのことをいいます。

労働災害(労災)と認定されれば、療養補償や休業補償、障害補償といった様々な保険給付を受給することができます。

労働者の責任ではなく、業務によって負傷、疾病、死亡の結果にいたった以上、会社(もしくは労災保険)が生活の補償をしなければならないというわけです。

2.2. 業務災害と通勤災害

労働災害(労災)は、業務災害と通勤災害、第三者行為災害の3つに分けられます。

  • 業務災害
    :業務中に受けた負傷、疾病、死亡など
  • 通勤災害
    :通勤途中で受けた負傷、疾病、死亡など
  • 第三者行為災害
    :会社外の第三者の不法行為により受けた負傷、疾病、死亡など

一般的にイメージされる「業務中にケガをした。」という業務災害だけではなく、通勤災害や第三者行為災害も、「労働災害(労災)」に含まれるため、オフィス外での死傷病についても広く労働災害(労災)に基づく保険給付を受けられる可能性があります。

今回解説する「過労死」もまた、業務災害の1つです。

2.3. 業務遂行性と業務起因性がポイント

労働者が不幸にも過労死してしまったとき、その過労死が「労働災害(労災)」であると認定されるためには、労働者の過労死と労務との間に因果関係があることを証明する必要があります。

因果関係があるかどうかは、業務遂行性、業務起因性があるかどうかで判断されます。

 労災認定の要件 
  • 業務遂行性
    使用者の支配管理下で就業しているときに受けたものかということ
    (上司の指示で営業に出向いていた場合にはオフィス外での死傷病も含まれる)
  • 業務起因性
    業務と死傷病との間に原因と結果の関係があるかということ

2.4. 労働災害の具体例

上記の因果関係を満たす労働災害の具体例としては以下のようなものがあります。

 「労働災害」の具体例 
  • 工場での作業中に有毒ガスを吸って中毒になり入院した。
  • 工場での作業中に機会に巻き込まれて指を切断した。
  • 会議室への移動中に階段から落ちて足を骨折した。
  • 自転車で新聞配達中に大型トラックと衝突して死亡した。
  • 通勤中にスピード違反の車にひかれて死亡した。

3. 死亡した労働者の遺族への給付制度

それでは、労災と過労死の基礎知識をしっかり理解していただいた上で、いよいよ本題である、死亡した労働者の遺族への補償について、弁護士が解説します。

特に、冒頭で解説しました「過労死」のケースでは、若くして労働者の方が亡くなってしまうケースも少なくないため、残されたご遺族(ご家族)の生活の補償を知って頂くことは重要です。

労働災害(労災)によって受けられる保険給付の中には、労働災害(労災)によって死亡した労働者の遺族に給付金が支給される遺族補償給付制度があります。

遺族補償給付制度で受けられる給付金には次の4つがあります。

3.1. 遺族補償年金

死亡した労働者と生計を共にしていた配偶者や親、兄弟姉妹の方に年金の形で支給される給付です。金額は死亡した労働者の賃金を基準に算定されます。

すぐにまとまったお金が必要な場合には、1度だけ前払いを申請することができます。

3.2. 遺族特別支給金(一時金)

残された遺族の生活等のために、支給される給付です。死亡した労働者の賃金にかかわらず一律300万円が支給されます。遺族補償年金とは別途、一括で支給されます。

受給資格者が複数いる場合には頭割りになります。

3.3. 遺族特別年金

死亡した労働者のボーナスなどを基準にして支給される給付です。基準となるボーナスの金額は150万円が上限です。

遺族補償年金とは異なり、前払い制度は利用できません。

3.4. 葬祭給付

葬式等の費用補填のために支給される給付です。

4. 遺族が労災申請するときの注意点

労働者が労災によって死亡してしまったときに、遺族が労災申請をするときには、通常の労災のときよりも、会社の協力が得にくい場合があります。

というのも、軽度の業務災害に比べて、過労死、過労自殺など、労働者が死亡してしまった労災のケースでは、会社が負担しなければならない慰謝料も高額になるためです。

そこで、遺族が労災申請するときの注意点について、弁護士が解説します。

4.1. 労災認定が必要

遺族補償給付は、労働災害(労災)によって死亡した労働者の遺族に対して支給される給付金です。

したがって、給付を受けるためには、労働者が労働災害(労災)によって死亡したことを認定してもらうこと(労災認定)が必要です。

4.2. 会社の同意は不要

報道されることで会社のイメージが下がるのを気にして、労働災害(労災)を隠すために、「今回は労災認定できないケースだ。」などと言ってくるブラック企業も少なくありません。

しかし、労災認定は、各都道府県地域の労働基準監督署長が行うものであり、労災認定するかどうかは、会社が判断するものではありません。

各種必要書類と労働災害(労災)によって死亡したことを裏付ける証拠資料を労働基準監督署に提出し、審査を受けて、労働者が労働災害(労災)によって志望したと判断されれば、労働基準監督署長から労災認定を受けることができます。

したがって、会社が協力して労災申請を代わりに行ってくれるケースも少なくないものの、非協力的な会社の場合には、労災認定の申請をするにあたって、会社に同意を得る必要は全くありません。

4.3. 過労死=労災ではない

遺族補償給付制度は、過労死、過労自殺で死亡した労働者の遺族も利用することができますが、全ての過労死、過労自殺のケースで給付を受けられるわけではありません。

過労死、過労自殺で死亡した労働者の遺族が遺族補償給付を支給してもらうためには、過労死、過労自殺について労災認定を受ける必要があります。

過労死の原因となるクモ膜下出血や心筋梗塞等の脳・心臓疾患は、生活習慣や食生活によっても引き起こされる可能性があります。また、自殺の原因は必ずしも仕事のストレスには限られません。

過労死、過労自殺が、ほかならぬ労務によって引き起こされたこと(因果関係があること)を証明できなければ、労災認定をしてもらえず、給付を受けることはできません。

3.5. 過労死・過労自殺の労災認定基準

過労死、過労自殺と労務との間に因果関係があるかどうかを判断するために、厚生労働省は、それぞれ認定基準を定めています。

というのも、過労死、過労自殺の場合には、労災の判断が容易ではなく、遺族の補償が不十分となってしまうおそれがあるからです。

過労死、過労自殺について労災認定を申請する際には、これらの認定基準が参考になります。

5. 会社に対する責任追及

過労死、過労自殺は、冒頭にご紹介した電通のケースのように、労働者がブラック企業に酷使されることで引き起こされます。

死亡した労働者の遺族は上記の遺族補償給付を受けることができますが、亡くなられた労働者の方の命はお金には変え難く、遺族の方々のお悔やみの気持ちが晴れるわけではないでしょう。

労働者を酷使し続けた会社に対する恨みのお気持ちも計り知れないものだと思います。過労死、過労自殺を引き起こしたブラック企業に対して責任を問う手段はないのでしょうか。

以下では、過労死、過労自殺を引き起こした会社に対する責任追及の方法について、弁護士が詳しく解説していきます。

5.1. 損害賠償請求が可能

会社(使用者)は、労働契約法5条に基づいて、労働者が健康かつ安全に労務に従事できるように配慮する義務(安全配慮義務)を負っています。

労働契約法5条

使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

過労死や過労自殺を引き起こすほどに労働者を酷使すれば、安全配慮義務に違反するため、死亡した労働者の遺族は、本人にかわって慰謝料や逸失利益等の損害賠償を請求することができます。

また、安全配慮義務に違反して労働者を死なせてしまうような働かせ方は、民法上の「不法行為」に当たる可能性もあります。その場合には、「不法行為」に基づいて損害賠償を請求することも可能です。

5.2. 労災防止措置があったかがポイント

上記の損害賠償請求が認められるためには、労働者が過労死、過労自殺したことについて、会社側に故意または過失(不注意)があったことを証明する必要があります。

とりわけ、過失(不注意)があったかどうかを判断する際には、会社が過労死や過労自殺を防ぐために、労働時間の短縮やメンタルケアなどの労災防止措置をとっていたかどうかがポイントになります。

5.3. 弁護士に相談すべき

過労死、過労自殺について、会社に損害賠償を請求する場合には、通常、裁判を起こす必要があります。裁判手続には法律の専門知識と豊富な経験が必要になります。

また、労務と死亡との因果関係、会社の故意・過失を証明するためには、有力な証拠資料を集めなければなりません。

これらの作業を、専門知識や経験のない遺族の方々だけで進めていくのは非常に困難です。弁護士に依頼すれば、労災の複雑な手続や証拠収集だけではなく、労災認定や遺族補償給付の申請についても適切なアドバイスとサポートも可能です。

過労死、過労自殺してしまった労働者のご遺族の方は、早い段階で労災問題を得意とする弁護士に相談することをおすすめします。

6. まとめ

今回は、過労死した労働者遺族に対する補償制度と会社への責任追及方法について、弁護士が解説しました。

遺族への救済方法は、いずれもご遺族の方の金銭的な救済を図るものであり、過労死や過労自殺でご家族を失くされたご遺族の悲しみを埋め合わせることはできません。

しかし、生計を立てていたご家族を失くされたことで金銭的に困窮した状況を改善し、ご家族を死に追いやったブラック企業の責任を問うことで、少しでも無念のお気持ちを晴らすに越したことはありません。

労災認定や遺族補償給付の申請手続にお困りのご遺族の方や、会社に責任を追及したいというご遺族の方は、労災問題を得意とする弁護士にお気軽にご相談ください。

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