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「事業主証明」を会社が拒否した場合の、労災申請の方法!

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労働者(従業員)が、会社の業務中にケガや病気になった場合、労災申請をして、労災保険を受け取ることができることは、みなさまご存じなのではないでしょうか。

しかし、実際に労災申請をする場合には、会社に任せきりにしているケースも多いです。

そして、労働者(従業員)が、労災申請を、会社に任せきりにしていると、いざ、何らかの理由で、会社が労災申請に協力してくれない場合に、労災保険を受け取ることができなくなってしまうことがあります。

例えば、会社の意に反して辞職をしたり、会社から解雇をされたりした後で、労災申請をしたいと思い立った場合には、労働者(従業員)は、会社の協力を得ずに、自分で労災申請をしなければなりません。

労災申請をする際には、請求書に事業主(会社)の署名が必要となります。これを、専門用語で「事業主証明」といいます。

事業主証明について、会社の協力が必要であることから、「労災であるかどうか。」「ケガ・病気の原因は何か。」という点について従業員と会社の意見が違う場合、会社が事業主証明に協力してくれないケースがあります。

労災保険給付の請求をする際に、事業主証明を会社が拒否した場合であっても、労災申請を労働者(従業員)だけで行うことが可能です。労働者だけで行う労災申請の方法について、弁護士が解説します。

1. なぜ事業主の証明が必要なの?

労働者(従業員)が、業務中にケガや病気になった場合に、労働基準監督署に対して労災保険給付の請求書を提出し、労災申請を行います。

請求書の記載事項は、労災保険法という法律の施行規則に定められていますが、この中に「事業主証明」も必要であるとさだめられています。

そのため、会社は、労働者(従業員)が労災申請をしたいと考える場合には、協力をすることが義務付けられているといえます。

このことは、労災保険法施行規則にも、次のようにルールが定められています。

労災保険法施行規則23条

第23条(事業主の助力等)

1.保険給付を受けるべき者が、事故のため、みずから保険給付の請求その他の手続を行うことが困難である場合には、事業主は、その手続を行うことができるように助力しなければならない。
2.事業主は、保険給付を受けるべき者から保険給付を受けるために必要な証明を求められたときは、すみやかに証明をしなければならない。

したがって、事業主の証明を行わなければならないことは、労働法でのルールとして定まっているのです。

しかし、実際には、「会社が労災申請に協力してくれない。」という法律相談をよくお聞きします。退職がトラブルとなっているケースが特に多いです。

会社から、事業主証明に協力できないと言われてしまうケースには、次のような場合があります。

 例 
  • メンタルヘルスにり患して労災申請をしたいが、「あなたの気の持ちようだ。気にし過ぎでないか。」と会社から言われてしまったケース
  • 業務中にケガを負ったため労災申請をしたいが、「その現場を誰も見ていないので、証明しようがない。」と会社から言われてしまったケース
  • 長時間労働によって過労死した社員の相続人が労災申請したいが、「残業の報告はなかったので、認識していない。」と会社から言われてしまったケース

今回は、事業主証明がない場合、つまり、会社が労災申請に協力してくれない場合の、労働者だけで行える労災申請について、弁護士が解説します。

2. 事業主証明のない労災請求は無効?

以上のことから、労災申請をする場合には、法律上、事業主の証明が、「記載事項」として求められていることをご理解ください。

この原則どおりに考えると、事業主証明がない労災申請は、記載内容に不備があるということとなります。

しかし、会社が労災申請に協力してくれないとき、つまり、労働者(従業員)と会社との間にトラブルがあるときこそ、むしろ労災保険の目的を果たすべきときであるといえます。

つまり、会社が「労災であること。」を否定していたとしても、労働基準監督署が客観的に判断し、「労災である。」と判断すれば、労災保険給付を受け取ることができるのです。

そのため、事業主証明欄に記載がなく不備であったというだけの理由で、会社の協力が得られるまでの間、労働者が労災からの給付を得られないとすれば、本末転倒です。

労災保険法にも、次のとおり、労働者の保護をスピーディに果たすべきであることが書かれています。

労災保険法1条

労働者災害補償保険は、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、業務上の事由又は通勤により負傷し、又は疾病にかかつた労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もつて労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする。

また、労災保険給付には、消滅時効がありますから、「事業主証明がない。」という理由で、労基署が労働者からの請求を受理しなければ、会社の協力が得られるまでの間に、時効になってしまうおそれもあります。

そこで、労働基準監督署では、会社が協力をしない場合、つまり、事業主証明がない労災申請であっても、受理をすることとされています。

会社の協力がなくても、労働者だけで労災申請が可能であるということです。

3. 労働者だけで労災申請をする方法

次に、実際に会社(事業主)が協力をしてくれず、事業主証明欄に署名、押印をしてもらえなかった場合、労働者だけで労災申請をしなければならないわけですが、その具体的な方法についてみていきましょう。

基本的には、会社が協力してくれないといったケースでは、労災申請の提出先となる、所轄の労働基準監督署の協力を得ながら進めるのがベストです。

3.1. 労基署で請求書をもらう

会社が労災申請に協力してくれない場合には、労働者だけで、請求書を記載して、労基署に労災申請を提出するしかありません。

この際、会社が労災申請に協力をしてくれない理由を伝えた上で、事業主証明が不備であることを伝えて提出し、協力を求めるようにしてください。

3.2. 証明拒否理由書の提出を求める

事業主証明のない請求書を受け取った場合、労働基準監督署は、会社に対して「証明拒否理由書」という文書の提出を求めます。

よく、「事業主証明をすると、あわせて更なる責任(損害賠償)を会社の側から認めてしまうこととなる。」という理由で拒否をする会社があります。

しかし、「労災認定をするかどうか。」ということは、労働基準監督署が調査の結果に基づいて行うのであって、事業主証明をしたかどうかによっては変わりません。

3.3. 労基署による調査、事情聴取

事業主証明のない労災請求がされた場合には、労基署は、会社に対する調査の一環として、会社に対する事情聴取を行います。

結局、事業主証明がなかったとしても、労災についての調査が行われ、「労災認定をするかどうか。」という点は労働基準監督署が判断することとなります。

労災認定が得られた場合には、会社の協力によって労災となった場合と同様に、労災保険給付を受け取ることができます。

4. 会社に対する損害賠償請求を忘れず!

会社は、雇用契約を締結することによって、労働者に対して、安全に、安心してはたらいてもらうという義務を負います。

法律の専門用語では「安全配慮義務」といいます。

会社が安全配慮義務に違反した場合には、労働者(従業員)は、会社に対して損害賠償の請求をすることができます。

「労災=安全配慮義務違反」であると勘違いされている方もいますが、この2つはかならずしもイコールではありません。

労災保険からの給付では、安全配慮義務違反による損害をすべてカバーしているわけではありませんので、労災申請が通ったとしても、さらに追加で損害賠償を請求すべきケースもあるということです。

安全配慮義務違反による損害賠償の請求は、内容証明を送ることによってはじまる話し合い(任意交渉)、労働審判、裁判などの方法で行うのが一般的です。

そのため、労災申請に対して会社が非協力的な場合であっても、安全配慮義務違反の責任を追及することができます。

 重要 

むしろ、労災申請について、会社が適切な協力を行わない場合の中には、「労働者の安全に配慮をしていない。」といえるケースが多いといえます。

会社が、労働者との話し合いに対して不誠実な態度を示すときには、安全配慮義務違反をうたがったほうがよいでしょう。

5. まとめ

労災保険給付を得たいけれども、会社との考え方が違うために協力をしてもらえないといったケースでお悩みの方へ向けた解説をしました。

「労災であるかどうか。」という点に争いがあったり、労災以外の労働問題(解雇、退職、残業代など)があったりする場合には、労災申請について会社が協力してくれない場合があります。

ブラック企業の中には、そもそも労災申請についてあまり詳しく知らない社長もいます。

会社が協力してくれず、労災申請、請求書のうちの「事業主証明」が得られない場合であっても、労働者だけで労災申請を行うことが可能です。

労災問題でお悩みの労働者の方は、労働問題に強い弁護士へ、お気軽に法律相談ください。

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