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「退職する」と伝えたら減給!不利益な取り扱いは違法??

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伝統的な終身雇用をとる会社が少なくなり、労働者個人のスキルが重視される時代になりました。転職サイトが普及し、キャリアアップのための転職が当たり前になってきました。

ライフワークバランスへの意識の高まりや少子高齢化による介護問題から、退職を余儀なくされるようなケースもあると思います。

しかし一方で、少子高齢化によって新しい人材を集めるのが難しくなったことから、労働者を脅して退職させないブラック企業が増えています。

不利益な取り扱いをほのめかすブラック企業の脅しに逆らえず、なかなか退職を決意できない方や、退職による不利益取り扱いに苦しんでいる方は、決して少なくありません。

今回は、退職の意思表示を理由にした会社の取り扱いの違法性と、その対処法について、労働問題に強い弁護士が解説します。

1. 退職を理由に不利益取扱い?

「新しい職場でキャリアアップを目指したい。」、「ワークライフバランスのとれた職場で働きたい。」といった理由で、今働いている職場を辞めたい、という労働者の方は多いと思います。

しかし、会社側(使用者側)としては、急に仕事に穴が開いてしまうため、労働者を手放したくないがために、次のような脅しをかけてくることがあります。

 退職を理由とした不利益取扱いの例 
  • 退職願を提出した日から退職日までの給料を減額する(減給)
  • 急な退職を理由に退職金をカットする
  • 既に働いた分の給料の返金を要求する
  • 代わりの人員を見つけられなければ退職手続をしない

これらのブラック企業による不当な取扱いは、労働者に対して明らかに伝えられなかったとしても、「(会社の意に反した)退職を理由としている」ことが明らかです。

退職を理由とした不利益取扱いは、減給をはじめとして、今回解説するとおり違法である可能性が高く、会社の言う通りに従う前に、慎重に検討する必要があります。

2. 退職は労働者の自由

退職をすることは労働者の自由であり、会社が、社員の退職を強制的に止めることはできません。

このことは、明示的に「退職は禁止である。」と定める場合だけではなく、「退職するならば減給する。」といった今回のテーマのように、間接的に退職を制限することにもあてはまります。

間接的な「退職の自由」の制限もまた、労働法違反の違法行為となる、というわけです。

2.1. 二週間前までに言えば退職できる

退職とは、会社との雇用契約を、労働者の側から、自主的に解消することをいいます。

労働者の都合で一方的に雇用契約を解消することは許されない、と思われている方がいるかも知れません。実際、「自分勝手だ。」と非難してくるブラック企業も多くあります。

しかし、無期契約の場合、次の民法のルールによれば、退職日の2週間前までに申告すれば、労働者は自由に雇用契約を解消する(退職する)ことができます。

民法627条1項

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

2.2. 違法な引止めは無効

ここまで解説してきたとおり、民法のルールにしたがえば、労働者が民法のルールにしたがって「会社を辞めたい」と言っているのに、会社が労働者を引き止めることはできません。

代わりの人員を見つけるまで退職手続をしないのは違法です。

会社の都合で退職手続をしなかったのに、転職先との二重就労を理由として懲戒解雇してくる、などという不利益な取り扱いはもってのほかです。

2.3. 労働法違反の退職ルールに従わない

会社によっては、就業規則で退職の2~3ヶ月前までに申告をするように定めていることもあります。

しかし、これは、人員確保のための期間が必要だという「会社の都合」を理由に定められたものであり、民法の2週間ルールを守ってさえいれば、このような前倒し規定に従う必要はありません。

前倒し規定の違反を理由にした引き止めなどの不利益な取り扱いは当然違法になります。

3. 「退職を理由に減給」は違法

次に、今回のテーマでもある、「退職を理由に減給」することについて、その違法性を検討していきましょう。

確かに、退職の直前では、有給休暇を使用したり、引継ぎが終わった後は出社義務を免除されたりするなど、労働をあまり行わないこともあり、結果として、退職月に支払われる給与がいつもより少ないことがあります。

しかし、今回解説するとおり、退職を理由として減給すること、特に、会社が、残ってほしいのに社員に退職されてしまうことに対して嫌がらせ目的で「減給」することは、違法となります。

3.1. ノーワークノーペイの原則

労働法では、ノーワークノーペイの原則という、基本的なルールがあります。

賃金(給料)は労働者の労働の対価として支払われるものなので、仕事をしていない人に会社が賃金(給料)を支払うことはありません(有給はその例外です)。

逆に言えば、労働者がきちんと仕事をしていれば、会社は労働者に対して、契約に定められた賃金(給料)を「全額」支払わなければなりません。

このことを「賃金全額払い」の原則といい、労働基準法(労基法)にも、次のとおり定められています。

労働基準法24条1項

賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。

3.2. 減給や賃金の返金は違法

労働者の賃金(給料)は雇用契約で定められています。労働者が就労義務を負うのと同じように、会社には雇用契約に定められた賃金(給料)を支払う義務があります。

この雇用契約は会社と労働者の合意によって定められたものであり、会社が一方的に変更することはできません。

そのため、あらかじめ退職時の賃金(給料)取り扱いに関する取り決めがないのに、急な退職願の提出を理由として、会社が退職までの賃金(給料)を減額したり、返金を求めることは許されません。

3.3. 制裁としての減給のルールがある?

雇用契約上の定めとは別に、懲戒処分の一環として減給のペナルティ(制裁)が課されることはあり得ます。

しかし、減給の懲戒処分は、生活の糧となる賃金(給料)を減らす点で重大な不利益を労働者に課すことになるため、あらかじめ就業規則に定めておかなければ、処分を課すことができません。

もとより、退職することは労働者の自由なので、民法の2週間ルールにしたがっている限りペナルティを課すことはできません。

退職願を出すまでの勤務態度や勤務成績が悪すぎるなど、よっぽどのことがない限り退職を理由にした減給処分が認められることはないでしょう。

3.4. 減給額に制限あり

仮に就業規則に減給処分の定めがあり、減給の懲戒処分をされる場合にも、会社が労働者の賃金(給料)を減額できる額には制限があります。

労働基準法91条は、減額の上限について、次のように定めています。

 労働基準法91条 

就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。

この労働基準法(労基法)における、制裁(ペナルティ)としての減給についてのルールがどのように適用されるかは、例えば次の例を参考にしてみてください。

 例 

例えば、月給16万円(日給8千円)の場合、

  • 1回の減給の上限は4千円まで(日給8千円の50%)
  • ・1ヶ月の減給の上限はトータルで1万6千円まで(月給16万円の10%)

になります。

4. 退職を理由に減給された賃金を請求する方法

ここまでお読みいただければ、退職を理由とした減給など、労働者に不利益なブラック企業による取扱いが、違法であり、したがう必要がないことは十分ご理解いただけたことでしょう。

しかし、違法であるとはいえ、退職を理由に不利益取扱いを行うようなブラック企業の場合には、減給された給料は、そのまま放っておいても支払われることはありません。

そこで、退職を理由に減給されてしまった場合に、会社に対して賃金を請求するための具体的な方法について、弁護士が解説します。

4.1. 減給処分の違法性を検討する

まずは、ブラック企業から受けてしまった「減給」の処分が、退職を理由とした違法なものであるかどうかについて検討してください。

会社側(使用者側)から、「減給」の処分を受けたとき、契約に定めのない減給や、「退職の意思表示をしたこと」のみを理由とした減給処分であれば、全て労働法に違反した違法行為であるといえます。

違法な減給は当然無効なので、減給をされた労働者は、正規の契約にしたがった賃金(給料)を受け取ることができます。

4.2. 減給分の賃金を請求する

無効な減給により、労働者が賃金(給料)の全額を受け取れなかった場合、会社は、雇用契約によって定められた賃金の支払義務を果たしていないこととなります。

この不足金は本来、労働者に支払われるべきものであり、労働者には不足金を含めた賃金(給料)全額を受け取る権利があるので、労働者は会社に対して不足金の支払いを請求することができます。

減給されてしまった分の賃金を請求する方法には、内容証明によって交渉する方法、労働審判によって請求する方法、裁判によって請求する方法があります。

4.3. 退職後でも請求できる

繰り返しになりますが、賃金(給料)は労働者の労働の対価です。退職までに働いた分の賃金(給料)を受け取る権利は退職してもなくなりません。

退職願を提出して、既に自主退職してしまっている場合でも、違法な減給により受け取り額に不足があれば、不足分の賃金(給料)の支払いを求めることは可能です。

実際に働いていたことと、不当に減給をされたことさえ証明できれば、退職した後であっても、減給分の賃金の請求をあきらめる必要はありません。

4.4. 自分で請求する場合は?

賃金(給料)の不足金の支払いを求めるためには、労働審判や民事裁判を起こすことが不可欠です。

「(会社の意に反する)退職の意思表示をしたこと」だけを理由に減給とするようなブラック企業は、労働法を守る気がありません。交渉だけで解決することはできず、会社側が、きちんと応じてくれることは期待できないケースもあります。

もっとも、労働審判や民事裁判は手続が複雑であり、必要な資料を揃えてきちんと手続をしなければ、訴えを認めてもらい、労働者に有利な解決を勝ち取ることができません。

用意周到に労働者を苦しめるブラック企業には、会社側の味方をする労働法に強い弁護士がついていることも多いため、うまく言いくるめられてしまうかも知れません。

4.5. 弁護士に依頼するメリット

退職を理由として減給されてしまった賃金の請求について、労働問題に強い弁護士に依頼すれば、面倒な手続は全てサポートしてくれますし、難しい法律問題や状況の分かりやすい説明を受けることもできます。

また、法律の専門家である弁護士が戦ってくれるため、会社側の弁護士に言いくるめられて泣きを見る心配もありません。

このように、賃金(給料)の不足金の請求を弁護士に依頼することには、労働者側にとって、大きなメリットがあります。

5. まとめ

今回は、退職の意思表示を理由にした、会社側(使用者側)による不利益な取扱いの違法性と、その対処法について、弁護士が解説しました。

退職することは労働者の自由です。どのような理由であれ、退職の決断にはかなりの勇気がいります。

軽い気持ちで退職してしまう無責任な人を支持するわけではありませんが、理由あって、考え抜いた末の退職の決断を、ブラック企業に邪魔されるいわれもありません。

自主退職の決断にお悩みの労働者の方や、退職を理由とした減給などの不利益な取り扱いにお困りの労働者の方は、労働問題に強い弁護士へ、お気軽にご相談ください。

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