不当解雇・残業代など労働問題に強い弁護士に”イマスグ”相談!!

労働問題弁護士ガイド

 03-6274-8370

Shortcodes Ultimate

(24時間フォーム問い合わせ対応)

残業代

ステルス残業とは??残業を見える化し、会社に残業代請求する手順

投稿日:

ステルス残業、という言葉をご存じでしょうか。

働き方改革が進んでおり、違法な長時間労働は抑制され、労働者の同意なく長時間の労働を強要したり、残業代を支払わなかったりするブラック企業は評価・信用を落とすことになります。

会社も、長時間労働や残業代未払が生じないよう対策を進めている昨今ですが、昔ながらの長時間労働の風習・慣行は、根強く残っています。

「ステルス残業」という言葉を最近よく耳にします。カタカナ語にすると問題点があいまいになりやすいですが、今回解説するとおり、「ステルス残業」は、非常に問題ある違法な残業とお考え下さい。

そこで今回は、「ステルス残業」の基礎知識と、なぜ「ステルス残業」が違法なのか、「ステルス残業」をなくすために労働者はどう対応したらよいのかについて、労働問題に強い弁護士が解説します。

1. ステルス残業とは?

「ステルス残業」とは、「ステルス」という文字の意味どおり、目に見えない残業のことをいいます。会社は、労働者の残業時間を把握する義務がありますが「ステルス残業」だと、残業時間は会社も把握しきれないこととなります。

「ステルス残業」が目に見えない理由は、労働者が、会社には見えないところで、こっそり残業を行うからです。特に、労働者が、会社に強要されなくても、自ら積極的に「ステルス残業」しているケースが少なくありません。

「ステルス残業」は、労働者にとって残業代をもらえないというデメリットがあるだけでなく、会社にとっても大きなデメリットのある行為であって、全くお勧めできません。

1.1. ステルス残業の例

会社に隠れて労働者がひっそりと行う「ステルス残業」ですが、その典型的な例は次のようなものです。

例えば、労働者が会社に隠れてこっそり行う「ステルス残業」には、次のようなパターンがあります。

  • タイムカードを定時に押した後でも会社に居残り、ステルス残業を行う。
  • 自宅に仕事を持ち帰り、ステルス残業を行う。

これらに該当するステルス残業を行っている労働者の方は、今回の解説を参考にして、ただちにステルス残業をやめるべきでしょう。

自分の行っている残業について、その実労働時間(残業時間)を会社が把握しているか、適正な残業代が十分に支払われているかどうか、ステルス残業になっていないかを、再確認してみてください。

1.2. ステルス残業とサービス残業

「ステルス残業」という言葉が流行りだしたのは最近ですが、「サービス残業」という言葉は昔からありました。

日本人の感覚として、「サービス」というと、「人のためにしてあげている。」という感覚があり、耳障りがいいのではないでしょうか。

ブラック企業が社会問題となり、「サービス残業」が違法であることは十分浸透した結果、その後に出てきた言葉が、今回解説する「ステルス残業」です。

サービス残業は、会社に残業労働を強要されている場合もあり、「社畜」というイメージが強い言葉となりましたが、「ステルス残業」というとそのイメージは薄れ、むしろ労働者から率先して、会社に隠れてこっそり残業しているというケースが多くあります。

つまり、「ステルス残業」は、会社の監視の行き届かないところで行われる残業であることから、会社もまた、これを防止する対策を打つのが、後手に回ることが多い点が、サービス残業との違いです。

2. ステルス残業をせず、残業代請求をしよう!

「ステルス残業」では、残業をした時間分の残業代をもらっていないことがほとんどです。

会社に隠れてこっそり行う「ステルス残業」ですから、会社も、何時間残業をしたのか、その残業時間を算出することができませんから、適切な残業代を労働者に対して支払うことができません。

「ステルス残業」を行うことによって、会社に残業代という損を与えずに働くことができるのは、会社のためになっているようにみえて、結局は、労働者(あなた)の心身に大きな被害を与えることともなりかねません。

特に、「ステルス残業」の結果、総労働時間が非常に長くなり、ステルス残業中に倒れてしまったり、病気になってしまったりした場合、「ステルス残業」であったことで長時間労働が立証できず、労災申請、認定が得られないおそれがあります。

長時間労働の結果、過労死、過労自殺、メンタルヘルス(精神疾患)などの重大な事態になった場合、労働時間が長ければ長いほど、労災の保障を受けたり、会社に責任追及したりできるわけですが、「ステルス残業」の場合には満足な救済が受けられないおそれがあります。

3. なぜステルス残業を行ってしまうのか?

以上のとおり、「ステルス残業」を行っても、労働者にとっては、適切な残業代を支払ってもらうこともできず、過労死、過労自殺、メンタルヘルスなどの事態になっても労災認定を受けられないなどのリスクがあり、損する一方です。

そうであるにもかかわらず、「ステルス残業」がなくならず、むしろ労働者が率先して、会社に内緒で「ステルス残業」をしてしまう理由について、弁護士が解説します。

「ステルス残業」をなくすことは、会社の責任でもありますが、「ステルス残業」は悪であり、労働者にとって損であることを理解し、「ステルス残業」を行う理由について、1つずつ否定していきましょう。

3.1. 責任感が強いからステルス残業する

「ステルス残業」、すなわち、会社に隠れてこっそりと、持ち帰り残業、居残り残業をしてしまう労働者の方は、とても責任感の強い社員であるケースが多くあります。

「仕事を納期までに完成させなければならない。」「課題を締め切りまでに提出しなければならない。」という要求の反面、「会社に残業代を支払ってもらうのは申し訳ない。」「給与が高いと社長が起こる。」というジレンマに陥るわけです。

そして、責任感が強く、会社思いの労働者であればあるほど、会社には言わずに、こっそりと「ステルス残業」をして、自分の心身の負担を増やして仕事を円滑に進めようとするわけです。

3.2. 会社に評価されたいからステルス残業する

「ステルス残業」をする労働者の方の中には、「もっと会社に高く評価されたい。」という希望から、隠れて「ステルス残業」をしてしまう方もいます。

残業として会社に報告した時間が長時間であると、会社も、「この労働者は能力が低いのではないか。」とか、「長時間労働を抑制しなければならない。」と考え、労働者に対してこれ以上働かないように指示したり、解雇したりするかもしれません。

このような心配、不安から、会社に報告せずに働けるだけ働き、評価をあげようと「ステルス残業」に手を出すわけです。

3.3. 慣習・社風だからステルス残業する

ブラック企業の中には、「ステルス残業をするのが当然だ。」という社風の会社もあります。

明示的に命令をし、残業を強制するというのであれば、「ステルス残業」ではありませんが、黙示的に残業の上限を決めておいたり、会社内の暗黙のルールを作ったりすることによって、労働者に、自発的に「ステルス残業」を促すわけです。

自分が「ステルス残業」を行っていると気づいたときは、会社の他の従業員がみな「ステルス残業」を行っているからといって、それが当然の常識であり、労働法でも正しいことであるとは考えないことです。

4. ステルス残業をなくす方法、対応は?

ここまで解説してきたとおり、「ステルス残業」は、会社にとっても労働者にとっても良いものではなく、違法な残業代未払を助長することになりますから、ただちになくす努力をすべきです。

「ステルス残業」をつい行ってしまう労働者側の理由には、愛社精神、真面目さ、誠実さといったものがありますが、「ステルス残業」は労働者の心身に大きなダメージを与えますし、何より、労働時間だけで評価を受ける時代は終わりつつあります。

そこで、労働者側の意識を変えるとともに、会社の協力も得ながら、ステルス残業をなくすために労働者が取り得る方法、対応について、弁護士が解説します。

4.1. 残業時間を会社に知らせ、見える化する

まず、「ステルス残業」のデメリットは、労働者が残業をしていることが、会社に正しく伝わらないことにあります。そのため、「ステルス残業」をなくすためには、残業時間を正確に、会社に伝える努力を、労働者側が行わなければなりません。

会社の労務管理の方法によって、残業の見える化の方法は異なりますが、「ステルス残業」とならないためにも、次の点に注意しておきましょう。

  • 残業自体が承認制の場合には、必ず会社に残業の承認をとる。
  • 残業時間が自己申告制の場合には、正確な残業時間を会社に伝える。
  • タイムカードと、実際の残業時間が合致するよう心掛ける。

ただし、これらのことを行うことは簡単に見えて、心理的なハードルが高い場合もあります。

パワハラ上司、ワンマン社長が残業の報告先の場合、残業を正しく報告して怒られることが怖くて、つい「ステルス残業」に走ってしまうケースもあります。

4.2. 持ち帰り残業のルールを明確にしてもらう

会社によって、持ち帰り残業のルールは異なり、そのルールは、会社が適切に定めておく必要があります。

特に、持ち帰り残業についてのルールが全くなかったり、不明確であったりすると、「仕事を終わらせなければ。」という心理的なプレッシャーから、「ステルス残業」をする労働者がなかなか減らないからです。

高度の個人情報を扱う業種などでは、PCや資料の持ち帰りは一切禁止で、持ち帰り残業はできない、というルールの会社もあり、このようなルールであれば、「ステルス残業」をかなり減らすことができるでしょう。

労働者の働きかけによって持ち帰り残業のルールを明確にすれば、「ステルス残業」をせずにワークライフバランスを守り、家ではプライベートを優先できるとともに、機密情報の流出、情報漏洩といった問題を防ぐことにもつながります。

4.3. 会社の経営努力を求める

ここまで、「ステルス残業」を減らすための方法について解説してきましたが、「ステルス残業」を減らすための方法・対策は、労働者側だけの努力で解決可能なものではありません。

労働者がどれだけ「ステルス残業」をなくそうと意識改革をはかっても、会社が黙示的に、「ステルス残業」をするようプレッシャーをかけてきたり、〆切までに終わらないほどの仕事を与えてきたりすれば「ステルス残業」はなくなりません。

「早く帰るように。」という命令は建前で、実際には、残業をすることこそが事実上の評価の対象となっている、という会社も残念ながらあります。

そのため、「ステルス残業」を減らすための方法・対策として、会社の経営者に、経営努力を求めていく必要があります。

会社にとっても、「ステルス残業」を把握しきれず、長時間労働によって過労死、過労自殺などの労災問題が起こることは、労働者を安全に働かせるという「安全配慮義務」に違反しており、次のようなデメリットがあります。

  • 違法な「ステルス残業」によって蓄積した未払残業代を支払わなければならない。
  • 「ステルス残業」による長時間労働によって起こった安全配慮義務違反を理由に慰謝料請求を受ける。
  • 「ステルス残業」による長時間労働によって起こった労災事故で、労働基準監督署の摘発を受ける。
  • 「ステルス残業」による労働問題により、企業名公表、マスコミ報道などで信用・企業イメージが低下する。

4.4. 適切な残業代を請求する

以上のとおり、適切に運用して改善しなければ、会社側にとってすらデメリットの大きい「ステルス残業」ですから、労働者から積極的に働きかけ、正しい申告をすることで、「ステルス残業」を減らしていかなければなりません。

しかし、ブラック企業の中には、「労働者が積極的にタダで働いてくれるのだから、ステルス残業を減らす必要はない。」と考え、「ステルス残業」を放置したり、むしろ積極的に「ステルス残業」するような雰囲気づくりをしようとする会社もあります。

労働者の努力にもかかわらず、「ステルス残業」が一向になくならない場合には、「ステルス残業」の継続によって蓄積した未払残業代を請求することによって、「ステルス残業」のデメリットを会社に気づいてもらう必要があります。

業務をより効率化する、適正な人員配置を行う、といった方法による「ステルス残業」の削減は、会社の努力によってしか実現できないものもあるからです。

5. まとめ

今回は、会社の目の届かないところで、社員が率先してこっそり残業をする「ステルス残業」について、弁護士が解説しました。

「働き方改革」で違法な長時間労働の是正が叫ばれる中、「ステルス残業」が話題となっています。会社が明示的に残業を強要することが違法であることは、既に周知の事実ですが、「ステルス残業」もまた違法です。

「ステルス残業」をなくすためには、会社の経営課題の解決、労務管理も当然ですが、労働者の意識を変えることも必要となります。時間だけで評価されるのではなく、労働の質を高めなければなりません。

「ステルス残業」によって支払われなかった未払残業代について、残業代請求をお考えの労働者の方は、労働問題に強い弁護士へ、お早めに法律相談ください。

労働問題に強い弁護士へ相談!

労働問題に強い弁護士へ相談!


ご相談者名(必須) ※フルネームでお願い致します。

メールアドレス(必須)

電話番号

ご住所 ※東京都の事務所での相談が中心となります。

ご相談の内容

労働問題は、弁護士にご相談ください!
不当解雇、残業代、パワハラ、セクハラなど、会社で起こる労働問題にお悩みではありませんか?労働者に有利な解決のためには、労働法、裁判例の知識、解決実績が豊富な弁護士にお任せください!

労働問題に強い弁護士が、あなたの労働問題の解決を、徹底サポートいたします。

-残業代
-, , ,

Copyright© 労働問題弁護士ガイド , 2018 AllRights Reserved.