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メールで解雇通知・予告を受けた…違法?不当解雇?5つの対策とは!

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「解雇」というと、口頭で社長からいわれたり、「解雇通知書」という書面をわたされて行われることが多いのではないかと思います。

しかし、ブラック企業であればあるほど、このような書面による証拠を残したくないと考えるケースが多く、労働者にとって一大事である「解雇」であっても、メールやLINEなどの方法で伝えてくることもあります。

メールやLINEなど、一般的なコミュニケーションツールは、ちょっとしたことを伝えるには非常に便利ですが、「解雇」という非常に重要なことを伝えるのに、メール、LINEといったお手軽な手段で伝えることは、違法ではないのでしょうか。

「解雇」が違法であると、「不当解雇」といわれ、その無効を主張したり、慰謝料、解決金などの金銭を請求することができるので、解雇をされた労働者としては、「この解雇は不当解雇ではないか?」という関心は非常に強いことでしょう。

そこで今回は、メールやLINEなどによる解雇通知、解雇予告が、不当解雇とならないかどうかについて、労働問題に強い弁護士が解説します。

1. なぜメール・lineで解雇通知されるの?

冒頭で、「解雇は労働者にとって一大事」と伝えましたが、「不当解雇」がこれだけトラブルとなり、ニュースにもなっている現代においては、「解雇は会社にとっても一大事」であるといえます。

それなのに、ブラック企業が、解雇通告をメールやLINEなどで行うことには、それなりの理由があります。そこで、メールによる解雇通知について、まずは会社側の気持ちを知っておきましょう。

1.1. 面と向かって話したくない

会社の社長とはいえ、人間ですから、「気まずい」という気持ちはあるわけで、これはいかにブラック企業であっても同様です。

対面で解雇通告をすることは、労働者からの不平不満、クレームを一身に受けることにもなりますから、なかなか面と向かって解雇のことを話しづらい、という会社も多くあります。

そこで活用されるのが、一般的に普及している、メール、LINEや、SNS(Facebookメッセージ、Twitter)などです。

顔を合わせずに、相手の声を聞かずにして、しかしある程度密なコミュニケーションをとることのできる手段であるため、「気まずいけど、早く解雇を伝えなくては。」という経営者に重宝されることとなるわけです。

1.2. 連絡がとれない

労働者の中には、「解雇をしたいけれども、もう連絡がとれない。」というケースもあります。いわゆる「バックレ」のケースがこれにあたります。

このような場合に、会社側は、メールやLINEなどによって解雇を通告することを選択するケースがあります。

1.3. 問題行為が発覚した

セクハラ、パワハラや横領行為などの問題行為が発覚し、もはや会社に出社できない状態となってしまっている場合にも、メールやLINEなどの方法による解雇予告、解雇通知が活用される場合があります。

問題行為が再び発生することを防ぐためにも、会社は労働者に対して、自宅待機を命じているでしょうから、この場合には、対面で解雇を伝えることができないこととなり、メールやLINEが活用されるわけです。

2. メール・LINEでの解雇も違法ではない!

メールやLINEで会社が労働者に「解雇」を伝えることは、結論からいうと、違法な「不当解雇」とはなりません。

労働法のルールの中に、「解雇は対面で行わなければならない。」とか、「メール・LINEで解雇してはならない。」という決まりはないからです。

したがって、メールやLINEによって会社から「解雇」といわれたとしても、それだけの理由では、解雇を違法、無効であるとして争うことはできません。

しかし、メールやLINEで解雇予告、解雇通告を受けたケースにおいてご相談を受けていると、「納得がいかない。」という労働者の気持ちは、非常に理解できます。「本来であれば対面でしっかり説明すべきでは?」という疑問、不安ももっともです。

そのため、「メール、LINEによって解雇を伝えること」という通知手段だけでは、違法な不当解雇とはならないものの、その他の事情を考えあわせると、「不当解雇」であるとして労働審判、訴訟などで争うべきであるケースもあります。

3. メール・LINEによる解雇が違法となるケース

では、実際に、メールやLINEによって「もう会社を辞めてほしい。」「明日から来なくてもよい。」と伝えられてしまった場合に、すべて合法な解雇なのかというと、そうではありません。

もちろん、このような納得感のない伝え方による解雇が、「不当解雇」として違法、無効となるケースもあります。そこで次に、メールやLINEによる解雇が違法となるケースについて、弁護士が解説します。

3.1. 解雇理由の説明が十分ではない

労働基準法では、労働者が解雇をされてしまったときには、その理由を会社からきちんと説明してもらうことのできる権利を定めています。これが、「解雇理由証明書」です。

つまり、労基法では、解雇予告を受けた労働者は、会社に「解雇理由証明書」を請求し、解雇理由について具体的に説明をしてもらうことができると決められており、この解雇理由証明書の交付が、会社の義務となっているのです。

そして、解雇理由証明書に書かなければならない解雇理由は、「就業規則○条違反」というだけでなく、それに該当する事実にいたるまで、具体的に書かなければならないとされています。

メールやLINEによって解雇をする場合、文字数にも一定程度の限界があり、この解雇理由の説明が十分でない場合があります。

3.2. 解雇理由がない

メールやLINEによるコミュニケーションは、対面による会話や、書面による通知よりも、ハードルが低く、簡単に人とコミュニケーションをとることができます。

そのため、一時的な怒りの感情に任せて、労働者に対して、メールやLINEで「不当解雇」してしまうブラック企業経営者も、残念ながら少なくありません。

メールやLINEで解雇を伝えられたときには、きちんとした解雇理由があるかを確認し、解雇理由がない場合には、労働審判や裁判で争うことも検討したほうがよいでしょう。

特に、日本の労働法では、「解雇権濫用法理」といって、解雇には「合理的な理由」が必要であるとされているからです。

3.3. 解雇が相当ではない

最後に、解雇が有効とされるためには、解雇をするに足る程度の、相当な問題が労働者側になければならないとされています。

そのため、少しの問題行為があったとしても、解雇をするほどのことではなく、懲戒処分で足りるという場合、「社会通念上の相当性がない。」という理由によって「不当解雇」となるケースがあります。

メールやLINEでの解雇通告は、さきほど説明しましたとおり、会社にとって心理的なハードルが低く、それほど重大な問題のない社員に対しても「解雇だ!明日から来なくてよい!」とメールを送信してしまいがちです。

そのため、メール・LINEの方法によって解雇を言い渡されたときには、「相当性のある解雇であるかどうか。」という観点でのチェックも必要となります。

4. メールによる解雇は労働者に有利?

一方で、メールによる解雇が、その解雇を争う労働者にとって、メリットとなる部分もあります。

そもそも解雇をされないほうがよいわけですが、万が一メール、LINEなどの方法によって解雇されてしまった場合に備え、次のとおり労働者にとってメリットとなる部分についても理解しておきましょう。

4.1. 直接話す必要がない

SNSが普及した現代において、対面でのコミュニケーションは、会社側にとってももちろんですが、解雇をされる労働者側にとっても、心理的負担が大きいといえます。

直接対面して話すと、特に相手がパワハラの多いワンマン社長の場合には、労働者側としては言いたいことが言えないことも多いのではないでしょうか。

メールやLINEによる解雇は、これに対して、直接話す必要がないことから、労働者側にとっても、直接は聞きにくいことも、文字にして質問することができます。

例えば、解雇理由などを詳細に聞くことも、労働基準法で「解雇理由証明書」をもらうことが権利となっているとはいえ、対面ではなかなかハードルが高いという労働者の方もいることでしょう。

4.2. 解雇の証拠が残る

口頭のみで解雇を言い渡されると、解雇の証拠は残りません。

労働審判や訴訟で労働者が解雇を争い、会社側が負けそうになるケースでは、「会社は解雇をしていない。」、「労働者が自主的にやめた。」という主張をしてくるブラック企業も、少なくありません。

これに対して、メールやLINEは文字に残りますから、「解雇」とメールやLINEを送信すれば、あとから「やっぱり解雇はしていない。」と言い逃れることは困難となり、この点では労働者にもメリットがあります。

メールやLINEで解雇を言い渡されてしまった労働者の方は、一時の感情にまかせてこれを削除してしまうのではなく、あとから「不当解雇」を争うための証拠として、そのメール、メッセージを保存しておくことをオススメします。

4.3. 解雇日が明らかになる

「解雇」とは、会社が、一方的な意思表示によって、労働者との間の雇用契約を解約することをいいます。

一方的な意思表示によるものであるため、労働者側が承諾・同意する必要はないわけですが、「解雇の意思表示」すなわち解雇通告が、労働者に届く必要があります。

この労働者に解雇の意思表示が到着したときをもって、はじめて解雇が効力を発するわけです。「平成○年○月○日をもって解雇する。」といっても、その意思表示が労働者に伝わらなければ、解雇はできず、解雇日も決まりません。

これに対して、メール、LINEによる場合には、解雇の意思表示の到達日が明らかですから、解雇日、解雇の効力には争いが生じにくくなります。

5. メールで解雇されたときの対応【労働者側】

以上の解説を前提に、最後に、メールやLINEで解雇されてしまったときに備えて、解雇を通告された労働者側の対策について、弁護士が解説します。

いざ、メールやLINEで一方的に解雇を言い渡された場合には、「違法なのでは?」「一方的過ぎて納得いかない!」と思うことでしょう。

しかし、伝え方がメール、LINEであった、というだけで違法になるわけではない以上、メールなどで解雇予告、解雇通告を受けた労働者の側でも、今後争って「不当解雇」を認めてもらうためにも、しっかりとした対応が重要です。

5.1. 解雇理由を確認する

ここまでお読みいただければ、解雇をメールやLINEで伝えること自体は合法であることがご理解いただけたでしょう。

解雇を通告された労働者の側にたって、その方法がメールやLINEであることの一番の不満は、「解雇の理由がわからない。」「なぜ自分が解雇されるのか説明してほしい。」という点ではないでしょうか。

そして、この労働者の不満は、労働基準法においても保護されており、解雇を伝えた方法がメールやLINEであっても、会社側は労働者に対して、解雇理由を具体的に説明する義務があります。

労働者側からもメールやLINEでよいので、労働基準法にしたがった適法な「解雇理由証明書」を交付するよう請求するとよいでしょう。

対面だと、「解雇理由を教えてくれ!」とは言いづらい、気まずいという労働者の方も、会社側からの通告もメール、LINEでなされている場合には、これに返信するだけですので、心理的ハードルはそれほど大きくないことでしょう。

5.2. 不明な点について質問する

解雇理由のほかにも、不明な点があるのであれば、この機会に、メールやLINEに返信する方法によって、会社に質問し、説明を求めておくべきです。

特に、解雇となってしまった場合、この解雇を「不当解雇」であるとして争うかどうかはさておき、一旦は退職手続などを進めていくこととなるでしょう。

退職手続は、多くの書面の記載が必要となり、複雑であることが少なくありません。これらの資料の収集、記載、準備は、メールやLINEなど、文字によって伝えてもらうのが簡便です。

5.3. 労働問題に強い弁護士に相談する

メールやLINEで解雇を伝えることが違法ではないとはいえ、「解雇」自体には、非常に高いハードルがあります。

解雇権濫用法理によって、合理的な理由がない解雇、社会通念上の相当性のない解雇は、違法、無効な「不当解雇」となるからです。

そして、解雇理由証明書、解雇予告通知書などの書面を準備せずに、メールやLINEを送信するだけで解雇をするような会社では、このような解雇制限にしたがった適法な解雇が行われていないケースも、残念ながら少なくありません。

実際にメールやLINEで解雇を通告されたとき、その解雇が違法なものであるかどうか、法的知識が十分にないと判断しづらい場合もありますので、労働問題に強い弁護士に、お早めにご相談ください。

5.4. 労働審判・訴訟で不当解雇を争う

メールやLINEで予告、通告を受けた解雇が、「不当解雇」として無効となる可能性が高いという場合には、法的手続で争うことをオススメします。

労働者側が、会社が一方的におこなった解雇を、法的手続によって争うための方法には、大きくわけて、「労働審判による方法」と「訴訟による方法」の2つがあります。

一般的にいって、労働審判のほうが、簡易かつ迅速で、柔軟な解決をすることができるとされていることから、「必ず復職を希望する」といった場合でなければ、まずは労働審判を行うケースが多いといえます。

6. まとめ

今回は、メールやLINEで「明日から会社に来なくてもよい。」と一方的に言われてしまった労働者の方に向けて、メールやLINEで行われる解雇通告、解雇予告が適法なのかについて、弁護士が解説しました。

結論として、メールやLINEで行われたとしても解雇通告は有効であり、適法なわけですが、メール、LINEなどでしか行われない解雇通告は、そもそも「解雇」それ自体として無効なおそれも高いと言わざるを得ません。

メールやLINEで解雇通告を受け、あまりに一方的な処遇に納得がいかない労働者の方は、できるだけお早めに、労働問題に強い弁護士の法律相談をお受けください。

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