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退職金

中小企業退職金共済(中退共)に加入した労働者の退職金はいくら?

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退職金について「うちの会社は中退共だから。」とか、「退職金は中退共の通り払われます。」という説明を会社から受けている労働者の方も多いのではないでしょうか。

「中退共」といっても、会社の選択によって金額は変化します。

中退共は、その掛け金が全額会社の損金になるなど、中小企業でも退職金を導入しやすい制度です。

退職金を支払うことは必ずしも法律上の義務でないことを考えれば、中退共に加入してくれているということは、一定程度労働者の保護に配慮してくれている会社ということになるでしょう。

中退共は、資金力のない中小企業であっても、従業員のための退職金を準備することができるようにするための制度です。

そのため、会社が掛け金を減額せずに支払い続け、従業員が一定期間以上勤務すれば、会社の掛け金よりも多い退職金を従業員が受領できる制度となっています。

従業員のための中退共(中小企業退職金共済)の制度により、あなたがいくら退職金をもらえるか、退職前に確認しておきましょう。

「退職金を支払いたくない。」「問題行為があったので退職金を減額する。」など、もらえるはずの退職金がもらえないトラブルが起こりそうな場合は、早めに労働問題に強い弁護士へ相談しましょう。

1. 中退共とは?

中退共とは、正式名称を「中小企業退職金共済」といいます。

中小企業退職金共済法にしたがって、「独立行政法人勤労者退職金共済機構・中小企業退職金共済事業本部」に運営委託されています。

会社が中退共に加入する場合には、その雇用している労働者の全員を加入させることが原則です。中退共に加入すると、会社の掛け金に加え、国が掛け金の一部を助成してくれます。

中小企業退職金共済に加入するためには、「中小企業」である必要があることから、「資本金・出資金の金額」「従業員数」のいずれかの要件を満たさなければなりません

また、掛け金は5000円から3万円の間で、会社が選択することとなります。

したがって、まずは、あなたの会社が中退共に加入しているか、要件を満たしているか、そして、会社が支払っている月々の掛け金がいくらであるかを確認しましょう。

2. 中退共の退職金の請求方法

中退共は、中小企業であっても退職金を蓄えることのできるよう助成する、従業員のための制度です。

そのため、ブラック企業がこれを悪用して中退共で増やしたお金を事業資金に流用するようなことのないよう、中退共から支払われる退職金は、労働者に直接支払われることとなっています。

中退共から退職金の受給を受けるための手続き、請求方法は次の通りです。

2.1. 退職の意思表示

まず、労働者(あなた)が使用者(会社)に対し、退職届、退職願を提出するといった方法によって、退職の意思表示をすることがスタートです。

2.2. 退職の意思表示を受けた会社がすべきこと

使用者(会社)は、労働者(あなた)の退職の意思表示を受けたら、次の2つのことをすみやかに行わなければなりません。

  • 会社から、共済手帳の交付を受ける
  • 会社が中退共に対して、退職届を送付する

2.3. 労働者の直接請求

使用者(会社)が行うべき行為をおこなったら、いよいよ退職金の受領となります。

中退共では、労働者が直接、中退共に対して退職金の請求し、中退共から直接、労働者に対して退職金が支払われます。

3. 何年勤務すれば退職金がもらえるの?

会社が中退共に加入しているとわかった場合、あなたは何か月以上勤務すれば退職金がもらえるのでしょうか。

退職金を自社で積み立てている会社の場合には、退職金が何か月でいくら受給することができるかは、会社の退職金規程で定められています。

これに対して、中退共によって退職金制度を整備している会社の場合には、何か月の勤務でいくらの退職金を受給できるかは、中小企業退職金共済法によって定められています。

中退共による退職金は労働者に直接支払われるわけですから、この法律で定められた退職金以下の退職金になるよう会社が強制することもできません。

中退共で定められた退職金は、次の通りです。

  • 勤続0~12か月      退職金なし
  • 12か月以降~24か月まで 掛け金総額未満
  • 24か月以降~42か月まで  掛け金総額と同額
  • 42か月以降        掛け金総額以上

したがって、少なくとも12か月以上は勤務しなければ、中退共による退職金を受給することはできず、そして、24か月以上勤務すれば、相当額の退職金を得られる可能性があるということとなります。

具体的に、会社の選択した掛け金と勤続年数によって、退職金額は左右されるわけですが、詳しくは中退共のこちらの表をご覧ください。

中退共の退職金は、労働者の保護のためにあるのであって、その受給権を譲渡したり、差し押さえ、担保に供したりすることは原則としてできないこととなっていますから、会社が中退共の退職金を横やりをいれて奪うことは困難です。

 参考 

中退共の掛け金は、給与ではありませんから、所得税控除の対象とはなりません。

会社が税金に関する処理を誤っている場合には、指摘しておくとよいでしょう。

なお、受給した退職金には、退職所得として所得税がかかりますが、退職所得控除を受けることが可能です。

4. 会社による退職金返還合意は無効

以上の説明の通り、中退共は労働者保護のために整備されています。

しかし、中退共の制度を十分に理解せずに導入した会社が、中退共の退職金を労働者から奪おうと考えることがあります。

中退共によって掛け金を溜めれば、掛け金は全額損金として計上できる上、24か月を超えて加入すれば徐々に退職金が増額していきますから、会社としては、「退職金を労働者に渡さなければ苦しい経営が立て直せる。」という気持ちになるのはわからないでもありません。

ただ、中退共の退職金は労働者に直接支払われるわけですから、この退職金を奪い取ろうとした裁判例では、会社は、あらかじめ中退共よりも低い退職金を会社で定めた上で、中退共から受け取った退職金と会社の定めた退職金との差額を、労働者との間で返還合意をしたのでした。

 重要 

裁判例(東京地裁平成25年8月30日判決)では、

  • 中退共が従業員の福祉のために整備された制度であって、従業員に対して直接支払われる退職金であること
  • 退職金請求権の譲渡、差し押さえ、担保供与が禁止されていること
  • 退職金を返還する旨の合意は、以上の中退共の制度趣旨に反すること

といった理由をあげ、労働者から会社への退職金の返還合意は無効であると判断しました。

5. 懲戒解雇の場合でも中退共の退職金を受領できる

中退共に加入後、24か月を経過すれば、退職理由のいかんを問わず、中退共から直接労働者に対して退職金が支払われます。

これは、自主退職の場合でなかったとしても、たとえ懲戒解雇であっても同様に退職金を受給することができるということです。

退職金を自社で積み立てている会社ですと、退職金規程に定めを置くことによって、懲戒解雇の場合には退職金を支給しない旨定めている会社もあり、退職金請求権が発生したかどうかが争いとなり、労働審判、訴訟などで争われるケースがあります。

これに対して、中退共に加入している場合には、懲戒解雇であっても、退職金を減額することはできるものの、その場合にも厚生労働大臣の認定を受ける必要があり、また、減額をしたとしても掛け金は没収されて返還されないことから会社にメリットはありません。

そのため、中退共であれば、懲戒解雇であっても、退職金を受領できる可能性が高いといえます。

6. まとめ

中退共は、中小企業の労働者の保護のための制度であり、中退共に加入していれば、何らかの退職金を得られる可能性が高いといえます。

「退職金は中退共によって溜めている。」という説明を会社から受けているのであれば、退職時にいくらの退職金がもらえるはずかしっかり検討して、退職金の減額、不支給などのトラブルを避けるようにしましょう。

「退職金を支払いたくない。」「問題行為があったので退職金を減額する。」など、もらえるはずの退職金がもらえないトラブルが起こりそうな場合は、早めに労働問題に強い弁護士へ相談しましょう。

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