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「定年制」とは?労働者が気を付けるべき「定年」の5つのポイント

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「定年制」とは、一定の年齢(これを「定年」といいます。)に達した労働者について、当然に、雇用契約を終了するという雇用契約上の制度のことをいいます。

年々、国民の寿命は長寿化しており、「働くことが可能な年齢」も上昇しました。一時期の60歳は、もはや働くことが不可能な方も多かったわけですが、現在の60歳の方は、元気に働ける方の方が多いはずです。少子高齢化も進行しています。

そこで、労働法の分野では、「定年」は、徐々に高齢化する傾向にあり、これと共に、「定年後の継続雇用制度」も義務かされ、会社は高齢者をできる限り活用し、労働力人口の減少を補おうとしています。

今回は、「定年制」および「定年」について、労働者が知っておくべき、気を付けておくべき注意点を、労働問題に強い弁護士が解説します。

1. 「定年制(定年)」とは?

「定年制」とは、一定の年齢になったときには、会社を自然に退職、退任、退官するという会社の制度のことをいいます。

「定年」によって労働者が退職することを、一般的に「定年退職」といいます。後に解説しますが、日本では現在、「60歳定年」が最も一般的ですが、これに限られず、「65歳定年」という企業もあります。

1.1. 「定年制(定年)」の目的

日本の古くからある雇用慣行では、「長期雇用」を前提として、「年功序列」で、年齢があがればあがるほど、勤続年数が長くなればなるほど、給与は高くなるという制度となっていました。

そのため、定年に近付くにつれて給与は高額化するわけですが、実際は、定年に近付くにつれて、からだは元気でなくなり、「働く能力」は低下していきます。

そこで、一生給与が上がり続けるのではなく、一定の年齢で、雇用を自然に終了することができるようにしたのが「定年制(定年)」です。

「定年制(定年)」がないと、会社の側から一方的に行う「解雇」は、「解雇権濫用法理」によって制限されているため、労働者から自発的に退職してくれない限り、給料が上がり続けることになってしまうからです。

1.2. 「定年退職」とは?

「定年退職」とは、「定年制」によって、定年に達した労働者が退職することをいいます。

「定年退職」となる場合の具体的な退職日は、会社の制度、ルールによって異なるものであって、法律によって決められているものではありません。

 例 

例えば、「60歳定年」のルールと採用している会社では、60歳(定年)に達した労働者の、具体的な退職日は、次のとおりのパターンがあります。

  • 60歳になった誕生日の日に退職するものとし、給料は日割り計算を行う。
  • 60歳になる誕生日の属する月の最終日に退職したものとする。
  • 60歳になる年(もしくは年度)の末に退職したものとする。

労働者(あなた)の勤務している会社が、どのような定年ルールを採用しているかは、働いている会社の雇用契約書や就業規則に記載されているのが通常ですので、定年退職をひかえている方は、確認してみてください。

2. 定年制についての法律

厚生労働省(厚労省)の行った調査(「平成28年就労条件総合調査」)によれば、定年制のある会社は、全体の95%もあり、そのうち80%が、「60歳定年制」をとっているという結果になりました。

また、この「60歳定年制」としている会社のうちの70%の会社が、再雇用制を採用しています。したがって、「60歳定年制」、かつ、60歳以降の再雇用制というのが、ごく一般的な会社の定年制度といってよいでしょう。

そこで次に、労働法の法律上は、どのような定年制をとることが許されているのか、また、どのような制度であった場合には違法となるのかについて、弁護士が解説します。

2.1. 高年齢者雇用安定法

定年年齢に達した労働者を含め、高年齢者の雇用機会の確保と、雇用の安定を目的とするのが、「高年齢者雇用安定法」です。

この高年齢者雇用安定法には、「定年制(定年)」について、会社が守るべき最低限の義務が定められています。

高年齢者雇用安定法によれば、次の2点については、会社はこれを守らなければならず、守っていない会社は違法となります。

 高年齢者雇用安定法における「定年制(定年)」ルール 
  • 定年を定める場合には、60歳を下回ることはできない。
  • 65歳までの継続雇用の確保として、3つの措置(定年年齢を65歳に引き上げ、定年制の廃止、継続雇用制度の導入)のいずれかを講じなければならない。

2.2. 男女雇用機会均等法

男女雇用機会均等法が制定される以前は、男女は不平等であり、これは定年制(定年)にも反映されていました。

つまり、男女によって定年が異なり、女性の方が、男性よりも早く退職しなければならないという制度が、会社において一般的に採用されていました。

しかしながら、男女雇用機会均等法では、退職についても男女の平等が求められており、定年制(定年)を「性別」によって不平等な取扱いとすることは、男女雇用機会均等法に違反して、違法です。

3. 定年制についての法改正

改正高年齢者雇用安定法が施行され、これにより、前章で解説したような、継続雇用の確保が必須の義務となりました。

しかしながら、改正雇用安定法以前には、これらは努力義務であり、法改正によって、より高年齢者の雇用安定が強められています。そこで次に「定年制(定年)」についての法改正を、弁護士がまとめました。

3.1. 65歳までの雇用継続の義務化

さきほど解説しましたとおり、改正高年齢者雇用安定法により、65歳までの継続雇用は、「努力義務」ではなく「義務」となりました。

したがって、労働者としては、65歳までの間は、労働者が希望すればいままで勤務した会社で雇用され続けることが、期待できることとなりました。

ただし、経過措置として、施行以前に労使協定を締結して、継続雇用の対象者を限定している場合には、施行後も、最大で2025年3月31日までは、年金支給年齢の引上げにあわせて段階的に、雇用継続の義務化をしなくてもよい範囲が残されていきます。

3.2. 今後の定年年齢の引上げ

今後も、定年年齢は、徐々に引き上げられていく傾向にあります。というのも、平均寿命は年々あがっており、働くことのできる年齢も、より高年齢化していると考えてよいからです。

実際、政府の発表によれば、今後、公務員の定年年齢は段階的に65歳まで引き上げられていくことが想定されています。

現在は、「60歳定年」であり、その後については継続雇用の措置がとられていれば違法ではありませんが、今後は定年年齢の下限自体があがっていくことが予想されます。

3.3. 定年後の差別禁止

定年後、65歳までの雇用継続措置では、その労働条件について、必ずしも定年前と同様である必要はないことが特徴です。

しかしながら、定年前と同様の業務、労働時間、責任でありながら、給与だけ大幅に減額されるという制度であった場合には、違法である可能性が高く、実際にも裁判で激しく争われています。

4. 会社が「定年制」を変更してきたら?違法?

ここまでお読み頂ければわかるとおり、「定年制」自体は、高年齢者雇用安定法において、一定の制限はあるものの、どのような定年制ルールとするかは、会社が決めることができます。

しかし、高年齢者雇用安定法に違反しないとしても、会社が労働者に対して、不当に不利な条件の定年制ルールを強要することは、はたして許されるのでしょうか。会社によるルール変更は、違法ではないのでしょうか。

4.1. 定年制変更も「不利益変更」

「定年制」とは、既に解説していますとおり、一定の年齢(定年)に達したときに、労働者が会社をやめなければならないルールです。

したがって、「定年制」ルールを会社が一方的に変更することは、会社と労働者との間の労働契約を、会社の意図的に終了させることができてしまうわけですから、「労働条件の不利益変更」にあたり、許されません。

就業規則を、会社が一方的に不利益に変更するためには、その変更が「合理的」であり、就業規則を「周知」しなければならないと、労働契約法に定められているからです。

4.2. 定年制の不利益変更が許されるケース

「定年制」のルールを会社が一方的に変更することが、労働者にとって「不利益変更」になるとしても、どのような場合であっても許されないわけではありません。

不利益変更であったとしても、その変更に合理性があり、就業規則が周知されていれば、定年制のルールを会社が変更することは可能です。

このとき、定年制ルールの変更が「合理的」なものであるかどうかという判断で考慮されるのは、次のような要素です。

 「合理性」の判断要素 
  • 定年制ルールの変更によって、労働者が受ける不利益
  • 定年制ルールを変更する、会社側の必要性
  • 変更後の定年年齢
  • 変更後、定年によって労働者が受ける利益(退職金の増額など)
  • 労働者と会社との間の協議を尽くしたかどうか

また、現在の定年制ルールで入社した社員に対して、「経過措置」がとられるかどうかも、ポイントですので確認しておきましょう。

4.3. 定年制「新設」も同様

以上の「不利益変更の合理性」についての解説は、今ある定年制を変更するケースだけでなく、定年制のなかった会社において定年制を新設するときも同様です。

定年制の「定年年齢の引上げ」が合理的であるかどうかは、高年齢者雇用安定法のルールとてらして、違反していないかはもちろんのこと、同業種の会社の中で、常識的な相場におさまっているかどうかもチェックしましょう。

5. 「定年ビンボー」とは?

定年をむかえる労働者(高齢者)の方にとって、もう1つおそろしいのが「定年ビンボー(定年貧乏)」問題ではないでしょうか。

定年年齢まで勤め上げた場合、退職金がもらえるという会社もあるでしょうが、その後一生困らないほどの高額の退職金がもらえるのは、大企業など一部の会社に限られます。

「定年ビンボー(貧乏)」とは、定年まで1つの企業で尽くした結果、定年後に仕事や収入がなくなってしまい、生活費すらなくなってしまうという最悪の事態をいいます。特に、次のような方は注意が必要です。

 「定年ビンボー(貧乏)」になりやすいケース 
  • 退職金がそれほど高額ではない。
  • 1つの会社にずっと勤めた結果、他の会社では評価されない能力ばかりが鍛えられている。
  • 定年までがむしゃらに働き続けた結果、定年後に働く気力、体力がない。
  • 定年後の生活設計について、家族の協力が得られない。

これまでは家族の大黒柱として尊敬されてきたのに、収入がなくなってしまった結果、家族からも見放され、定年後に離婚にいたってしまうという最悪のケースもあります。

定年後の過ごし方はひとそれぞれですが、平均寿命も高齢化していますから、第二の人生の楽しみ方もいろいろです。再就職、転職だけでなく、資格を取得したり、定年後起業をしたりといった方もいます。

6. まとめ

今回は、ごく一般的となっている「定年制(定年)」について、今一度、基本的な知識をしっていただきたく、労働者に知っておいて頂きたい「定年制(定年)」の基礎知識を、弁護士がまとめました。

定年後再雇用制度についての法改正は、最近なされた重要な労働法の改正です。また、平均寿命の高齢化にともない、「60歳」といってもまだまだ働ける人も多いはずです。

「まだまだ働ける」がゆえに、定年前後で会社と労働トラブルになるといった例も増えておりますので、お悩みのある方は、労働問題に強い弁護士へ、お気軽に法律相談ください。

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