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違法、不当な異動命令、転勤命令を拒否する方法

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人事異動にはトラブルが常について回ります。特に、労働者(あなた)の納得していない異動命令・転勤命令が、使用者(会社)によって一方的になされた場合にはなおさらです。

労働者(あなた)が異動を望んでいないにもかかわらず無理な人事異動を命令されると、「違法行為ではないか?」という疑問が沸くことでしょう。違法、不当な異動命令、転勤命令を拒否できるのでしょうか。

ブラック企業では、大量採用によって労働力を確保し、低賃金で酷使し、疲弊してメンタルヘルスにり患するなどして休職した従業員や、労働力として使い物にならなくなった従業員から順番に、退職強要をして辞めさせることを繰り返しています。

ブラック企業の典型的な労務管理では、異動・転勤が必須の要素となります。というのも、労働者を忙しい部署に移すことで、更に労働力を酷使することが可能となるからです。

とはいえ、ブラック企業でない会社であっても、次のような様々な目的から、労働者に対して異動命令、転勤命令を下すことは少なくありません。

  • 人材の有効活用
  • 能力開発
  • 人材交流

雇用契約において異動が予定されている場合には、会社は労働者に対して、一定の要件のもとに異動命令、転勤命令をすることが可能です。しかし、どのような異動命令、転勤命令であっても従わなければならないわけではありません。

今回は、異動命令が違法、不当となるケースを解説し、異動命令、転勤命令への対処法を解説します。異動命令を下されて不満をお持ちの方は、労働問題に強い弁護士へご相談ください。

1. ブラック企業が異動、転勤を行う理由

ブラック企業ほど、人事異動(異動、転勤)を頻繁に行う傾向にあるといえます。「不要な社員を退職させる。」という不当な目的に基づいて異動命令を行っているケースも少なくありません。

ブラック企業では、人件費を抑制するためにも、不要となった労働者にはすぐ退職してもらい、新しい労働力に入れ替える必要があります。人件費を支払っても成果を出せなくなった疲弊した労働者を退職させる必要があります。

とはいえ、解雇権濫用法理によって解雇が厳格に制限される日本の労働法では、労働審判や訴訟において「解雇無効」という不利な解決となるおそれが高いことから、できる限り自発的に辞めてもらいたいと考えます。

その結果、退職を強要する目的での異動命令、転勤命令が繰り返し行われるわけです。

とはいえ、ブラック企業ではない通常の会社であっても、異動命令を行うことがあり、会社が異動命令を行う目的には、次のようなものがあります。

人事異動における会社の目的によっては、労働者にメリットがある場合もあります。突然の異動命令、転勤命令が下った場合、「戸惑い」、「焦り」、「不安」といった考えが生まれるでしょうが、プラスになる要素がないかどうか、前向きに考えてみることも重要です。

1.1. 有能な従業員の登用

能力、成果を発揮した従業員を、より上位の地位、役職に就任させるために、異動命令を下すことがあります。すなわち、「昇進」を意味する人事異動です。

有能な従業員を登用する際に、同じ部署内ではポストが足りない場合には、転勤命令もあわせて行うこともあります。

1.2. 人材配置の適正化

労働者にはそれぞれ「向いている部署」「適正のある業務」というものがあります。

最初から会社が労働者の適正を見抜くことは奇跡といってもよいでしょうから、最初に配属した部署で一定の業務を経験した後、人材配置の適正化のために異動命令を下すことがあります。

また、会社が組織として大きな成果を上げるためには、多くの人員が配属された部署が暇になり、少ない人員で回していた部署が忙しくなるということがあり、労働力の調整のために人事異動を行う必要があります。

1.3. 能力開発・教育指導

日本では、労働者は会社に対して長期的に雇用されることを想定しているのが一般的です。すなわち、「終身雇用制」であり、「年功序列」であるということです。

そのため、労働者は、一つの仕事だけのプロフェッショナルというよりは、多くの仕事をこなすジェネラリストであることが一般的です。

ジェネラリストになるためには、複数の部署に配属、異動し、様々な業務の指導を受ける必要がありますから、労働者の様々な能力を開花させるために、会社は労働者に対して人事異動(異動、転勤)を命じるのです。

1.4. 雇用関係の維持継続

ある部署で余剰人員が生じた場合に、すべての労働者が部署を特定して雇用されている場合には、労働者が異動、転勤に合意しない限り解雇をするしかないこととなります。

しかし、先程解説した通り、日本では、労使関係は長期化することが想定されており、一つの仕事がなくなったからといって即座に解雇をしてよいわけではありません。

このことは、判例上、「解雇権濫用法理」によって、解雇が厳格に制限されていることからも明らかです。

そのため、ある部署で余剰人員が生じた場合には、その他の部署に異動して需要と供給が調整できるよう、人事異動(異動、転勤)を命じることがあります。

1.5. 問題行為に対する対応

懲戒処分とは、労働者が会社の企業秩序を侵害する行為をした場合に、制裁として行う処分をいいます。

ある部署において労働者が問題行為を行った場合に、制裁としての意味で懲戒処分を課すとともに、再出発のため、人事異動(異動、転勤)を命じることがあります。

2. 異動命令を拒否できるケースとは?

異動命令が適切に行われている場合には、これを拒否することはできません。このことは、以上の、異動命令、転勤命令を行う際の会社側の理由からも明らかです。

一方で、不適切かつ違法な異動命令、転勤命令に対しては、労働者が拒否することも可能です。

ただし、解雇制限の裏返しとして、会社には異動命令、転勤命令に関する幅広い裁量が認められています。解雇ができないのだから、労働者を活用するためには適切な地位、部署へと異動、転勤させることは自由に可能である、ということです。

そのため、異動命令を拒否する際には、逆に異動命令の拒否によって解雇理由などを生むこととならないかどうか、慎重な検討が必要です。

異動命令、転勤命令を拒否してもよいか悩む場合には、事前に、労働問題に強い弁護士へ事前にご相談ください。

労働者が、会社に対して人事異動(異動、転勤)を拒否できる典型的なケースは、次の通りです。

2.1. 雇用契約の内容で勤務地が限定されている場合

「どこの場所で、どのような業務を提供するか。」は、会社が一方的に決めて良いものではなく、労働者との合意で決めるべきものです。

労働者(あなた)と使用者(会社)との間の合意によって決まった就労場所や担当業務が、雇用契約の内容となるのです。

雇用契約の内容は、雇用契約書、就業規則、労使協定などに記載されていますが、勤務地、職種などの限定は労働者個人ごとに異なるため、雇用契約書に記載されることが一般的です。

したがって、雇用契約の内容に全く幅がなく、勤務地や職種が限定されている場合には、会社は異動命令、転勤命令によって労働者に人事異動を命じることはできません。労働者は、異動命令、転勤命令を拒否できることとなります。

これに対し、雇用契約上、労働者の勤務地、職種にある程度の幅があるときは、会社は労働者に対して、その幅の範囲内であれば、人事異動を命じる異動命令、転勤命令を下すことができることとなります。

2.2. 異動命令の目的が不当な場合

業務命令の目的が不当な場合には、その異動命令、転勤命令は、権利濫用として違法、無効となります。

異動命令、転勤命令の目的が不当な場合とは、例えば次のようなケースです。

  • 労働者(あなた)に対する嫌がらせが目的の場合
  • 労働者(あなた)に対するパワハラが目的の場合
  • 労働者(あなた)を自主的に退職させることが目的の場合
  • その他、合理的な理由が一切ない場合

したがって、この場合には、労働者は、異動命令、転勤命令を拒否できることとなります。

参考

「嫌がらせ目的」「退職させることが目的」といった事情は、使用者(会社)もしくはその経営者の内心の事情であって、これを客観的に証明することは相当困難です。

そのため、使用者(会社)もしくはその経営者の内心を推認させるような客観的な事情によって、会社が不当な目的をもって異動命令、転勤命令を下していることを主張、立証していかなければなりません。

例えば、わざと、今まで長年経験してきた業務と全く異なる業務への異勤を命じたり、通勤が不可能なほど遠方の勤務地へ追いやったりといった人事異動を行うケースがこれに該当する可能性があります。

ただし、長期雇用慣行における異動の重要性から、単に「長く勤めた業務と違う業務を命じられた。」とか「全国転勤をさせられた。」というだけの事情では、「嫌がらせが目的である。」「退職強要が目的である。」と直ちに断定することはできず、会社の意思を証明するより強い証拠が必要である場合が少なくありません。

したがって、他の事情を総合考慮して、明らかなブラック企業の悪意が表れているかどうかを検討しなければなりません。

2.3. 異動命令による不利益が過大な場合

育児や介護を、労働者(あなた)が一人で担当しており、自分を除いては他に行う人がいないといったケースでは、遠方への転勤は不利益が大きすぎることから、違法となる場合があると考えられ、裁判例でも勝訴したケースがあります。

ただし、長期雇用慣行における異動の重要性から、単に「育児、介護を担当している。」というだけの事情では不足です。

例えば、「妻が育児をしているため、単身赴任をせざるを得ない。」という不利益は、異動命令を違法とする程の不利益ではなく、従業員が甘受すべきであるとされた裁判例があります。

また、会社が、1か月に1度の往復交通費を支給したり、幼稚園・託児所・老人ホームなどの施設を紹介したりといった一定の配慮をしている場合、労働者の不利益が小さくなり、異動命令、転勤命令が適法とされる余地があり、注意が必要です。

3. 異動命令、転勤命令を拒否する方法

まず、前章の解説にしたがって、「異動命令、転勤命令が違法となるケースに該当するかどうか?」を検討してください。

すなわち、

  • 雇用契約上、労働者(あなた)の勤務地や職種が限定されているかどうか?
  • 異動命令の目的が不当なものでないかどうか?
  • 異動命令による労働者(あなた)の不利益が甘受できないほど大きいものかどうか?

という3つのポイントです。

これによって、「今回の異動命令、転勤命令は違法と判断できる。」という場合には、異動命令を拒否してもよいこととなります。

異動命令を拒否する際の、具体的な方法は、次の解説を参考にしてください。

3.1. 雇用契約の内容を確認する

まず、雇用契約上、あなたの勤務地や職種が限定されていて、異動命令がその限定された範囲の外であるという場合、その人事異動(異動、転勤)は、雇用契約で定めた約束に違反していますから、違法となります。

雇用契約の内容を確認する必要がありますから、雇用契約書(存在する場合には就業規則、出向規程など)など、雇用契約の内容を記載してある書面を確認します。

ブラック企業の中には、雇用契約書が存在しない会社もありますが、この場合であっても、雇用契約自体が締結されていないわけではありませんから、口頭やメールなどの証拠を頼りに、雇用契約の内容を証明する努力をしなければなりません。

雇用契約の内容に、「勤務地や職種の限定がある。」という事実を証明する必要があるため、何らの約束もされておらずに雇用契約書も存在しないという場合には、労働者に不利な解決となるおそれもあります。

使用者(会社)もしくはその経営者との間で、メールや会話の録音などがある場合、これらも、勤務地や職種の限定を社長が約束したものがないかどうか、改めて確認をしてください。

3.2. 異動命令の目的を確認する

次に、雇用契約上、勤務地や職種の限定がないとしても、不当な目的で行った異動命令は違法となります。

異動命令、転勤命令を下された場合には、まずは人事異動の目的を、使用者(会社)側に確認しましょう。

会社としても、一方的に異動を命令できる場合であったとしても、労働者にはこれから異動先で働いてもらうわけですから、異動の目的を事前に丁寧に説明することが適切な労務管理の方法であるといえましょう。

この確認に対して、会社から全く異動の目的が示されなかったり、「社長の考えだから。」とか、「なんとなく異動の時期だから。」といった曖昧な回答しか返ってこない場合、適切な理由がないと考えられます。

長期雇用慣行の中で、異動命令が幅広く許容されいることから、既に解説した5つの理由のように、ある程度会社側の都合による異動目的であっても、正当な目的として認められる場合が多いと言わざるを得ません。

しかし、何らの理由も示されない、もしくは、不合理な理由しか示されないとすれば、それは、不当な目的で行われた異動命令なのではないかと考えられます。

3.3. 異動に伴う不利益を確認する

最後に、異動、転勤することによってあなたに生じる不利益を検討してください。

そして、異動や転勤による不利益が、裁判例において「甘受し難い不利益」として異動命令を違法とするものと認められているかどうか、専門家である弁護士の判断を仰ぎましょう。

ただし、異動命令によって、引っ越し費用が生じたり、家族と別居する必要が生じたり、通勤時間が多少長くなったりといった、通常生じ得る不利益は労働者が甘受すべきであるとされています。

3.4. 内容証明を送付する

使用者(会社)からの異動命令、転勤命令を拒否する場合には、書面による方法で行うのがよいでしょう。

というのも、いざ法的トラブルとなった場合には「証拠が命」だからです。裁判所の判断では、証拠の存在しない事実は、認めてもらうことすらできません。

異動命令、転勤命令に対する拒否の意思表示を明確に行わず、異動、転勤に一応従う、といった場合には、労働者(あなた)が仮に不服であったとしても、黙示的に同意をしたと判断されるおそれもあります。

内容証明郵便は、その内容と送付した事実を、郵便局が客観的に証明してくれることから、後に行う労働審判や裁判においても、証拠として重要な価値を持ちます。

3.5. 会社が命令を強行した場合の対応

労働者(あなた)が、「違法、不当な命令である。」として、内容証明郵便によって異動命令、転勤命令を拒否しても、使用者(会社)が命令を強行してくる場合があります。

この場合、労働者(あなた)の協力がないかぎり、異動、転勤先ではたらかせることは事実上不可能です。

労働者(あなた)側の対応としては、次の2つの対応が考えられます。

  • 異議をとどめながら、異動先、転勤先ではたらく。
  • 異動、転勤を違法、不当として労働を行わない。

「異議をとどめながらはたらき続ける。」という選択肢をとった場合であっても、永遠に従い続けるわけにはいきませんから、使用者(会社)が異動命令、転勤命令を撤回しないのであれば、次は労働審判、裁判などの法的手続で争うこととなります。

「労働を行わない。」という選択肢をとった場合には、会社は「適法、適切な業務命令を拒否した。」として解雇などの処分をしてくるでしょうから、やはり労働審判、裁判などの法的手続で争うこととなります。

どちらの選択肢が適切かは、ケースバイケースであり、その時々の事情と共に、労働者(あなた)の退職に向くお気持ちがあるかどうかにも関係してきます。

3.6. 労働審判によって争う

労働者(あなた)が異動命令、転勤命令を拒否しても、なお会社が強硬し続ける場合には、話し合い(任意交渉)によってこの労働問題を解決することは、もはや困難です。

話合いが決裂した場合、労働者(あなた)の正当な権利を実現するために、法的手続を行うことを検討しましょう。

法的手続の中でも、簡易な制度として、労働審判の制度が用意されています。

時間、費用が、裁判を行うよりは少なくて済む手段ですので、まずは労働審判によって、異動命令、転勤命令の違法、無効を主張して争います。

3.7. 裁判によって争う

労働審判では、あくまでも調停、和解による解決がメインであって、話し合いの延長であるという感が否めません。

そのため、労働審判による解決では、退職を前提とした金銭的な解決に落ち着くことも多くあります。

しかし、違法、不当な異動命令、転勤命令を受けたにもかかわらず、退職をしなければならないことには、「どうしても納得がいかない。」という方も少なくないでしょう。

この場合、労働者の正当な権利を実現するためには、裁判によって争うことを検討してください。ただし、裁判には、時間と費用が、労働審判よりも多くかかることから、事前に専門家である弁護士に相談しておきましょう。

4. まとめ

異動命令、転勤命令は、解雇が厳格に制限されている裏返しとして、有効な人事労務管理の手法として認められています。

そのため、会社にはある程度幅の広い裁量が与えられていて、違法無効な異動命令である判断して拒否をしてよいケースというのは、限定的に考えざるを得ません。

異動命令、転勤命令が適法かつ適切に行われた場合には、これを拒否することは「正当な業務命令の拒否」にあたりますから、懲戒処分、解雇などの対象となる可能性があります。

労働者(あなた)の意に反する異動命令、転勤命令であっても、拒否するかどうかの判断は慎重に行わなければなりません。会社から下された異動命令に不服がある場合、事前に、労働問題に強い弁護士へご相談ください。

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