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転勤で給料が下がる(減給)…拒否できる?違法な異動の対処法

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日本の労働法では、「長期雇用慣行」が根強く残っていることから、「解雇」が制限されている反面、異動が行われます。

「この部署では役に立たない。」「適性がない。」という労働者を、他の部署に異動させることは、会社の裁量が幅広く認められています。

通常の人事異動の場合、異動命令自体が給料を下げる効果があるわけではありません。

しかし、会社によっては、配属される部署によって賃金を決めている場合も多く、この給与体系にしたがえば、異動・転勤をすれば、結果的に賃金が下がる(減給)ことがあります。

異動命令を受けた労働者からすれば、異動・転勤だけでも不満なのに、給与まで下がる(減給)されるとあっては、怒り心頭。到底納得できない気持ちはよく理解できます。

今回は、異動命令によって賃金が減少する場合に、異動命令が違法となるかを解説します。一方的な異動命令に不満がある場合には、労働問題に強い弁護士へ法律相談ください。

1. 異動・転勤では労働条件が変わらないのが原則

日本の伝統的な雇用慣行に「長期雇用慣行」というものがあります。

すなわち、新卒で入社した会社に、長期的(定年まで)に勤め続ける、という意味です。

長期雇用慣行の下では、「解雇権乱用法理」という原則によって解雇が制限される一方、異動・転勤は幅広く認められるとされています。

参考

「長期雇用慣行の場合に異動・転勤の裁量が会社に与えられている。」というルールの背景には、賃金が労働者それぞれによって決まる、「属人的な給与体系」がセットで考えられています。

つまり、日本の伝統的な雇用慣行では、賃金は、仕事の種類や役職によって決まるのではなく、労働者ごとに決まっているということです。

労働者ごとに決まる賃金は、年功序列によって、勤続年数とともに上昇し、異動、配転などがあって仕事が変わったとしても変更されません。

長期雇用慣行の下で、異動・転勤を、会社がある程度自由に命令できることの裏返しとして、異動・転勤を行っても、労働者の労働条件は変わらないことが原則となります。

これに対して、業務内容、職務の内容によって給与が変わるという給与体系の場合には、異動命令によって給与が変わることも認められやすくなります。

2. 会社に認められた異動命令の裁量

そもそも、会社には人事権があり、これに基づき、異動命令を下す権利があるのが原則です。

この原則の例外として、雇用契約書などに、「この事業所でしか働かせることができない。」と特定されている場合には、異動・転勤の命令ができないこととなります。

そのため、「異動命令が雇用契約の内容となっているかどうか。」が重要です。

職務内容や勤務地が、雇用契約書によって限定されていない限りは、就業規則などで、業務命令権に関する記載がされていることが一般的です。

このように、会社の異動命令には幅広い裁量があるものの、次の3つの場合には、これが制限されることとなっています。

  • 雇用契約において職種、勤務地などが限定されている場合
  • 不当な動機があり、異動命令が権利濫用となる場合
  • 異動命令によって労働者に与える不利益が大きすぎる場合

したがって、通常の正社員の場合には、労働者に対するパワハラ、いじめを目的とする場合や、不要な社員に嫌気をささせて退職させようという目的の場合などを除いては、異動命令は広く認められることとなります。

3. 減給の利益が大きい場合、違法な異動の可能性あり!

異動命令の裁量は、会社に対して広く認められているわけですが、これに対して、労働条件を不利益に変更することは、原則として許されません。

労働条件を、会社が労働者の意に反して一方的に不利益に変更する手段としては、就業規則の変更による方法があります。

就業規則の変更によって労働条件を変更しようとする場合には、「変更の合理性」という非常に厳しい要件が、労働契約法によって決められています。

したがって、減給を伴う異動命令の場合には、その減給の金額が大きい場合には、労働者に対する不利益が大きすぎるとして、異動命令が違法となる可能性があるといえます。

裁判例でも、次のように判断されています。

和歌山パイル織物事件(和歌山地裁昭和34年3月14日判決)
「労働者の日常生活に影響を及ぼす賃金の相当な減収、もしくは特に技術者においては、その経歴に照らして、将来にわたる技術的な能力、経歴の維持ないし発展を著しく阻害する恐れのあるような職種ないし職場の転換は、当該労働者の同意が必要である。」

したがって、「相当な減収」によって労働者に与える不利益が大きい場合には、異動命令が違法となるということです。

異動命令に不服がある場合、「不利益の大きすぎる異動命令は拒否してよい場合がある。」と覚えておきましょう。

4. どの程度の賃金減額が違法な異動なの?

賃金の減額が大きく、労働者に対する不利益の大きい場合には、異動命令が違法となる結果、労働者はその異動命令を拒否してもよいということとなります。

ただ、この異動命令が違法となるほどの賃金減額とは、果たしてどの程度であるのかは非常に困難な判断となります。

判断を誤り、適切な異動命令であるにもかかわらず拒否すれば、正当な業務命令への違反として、懲戒事由や解雇理由となるおそれがあります。

基本的には、従前の給与からどれほど減額されたかを基準として、補助的に、その労働者の生活にかかる費用や、一般的に生活に必要とされる金額などを参考として判断しましょう。

不当と考えられるほど賃金を減額された場合には、行動を起こす前に労働問題に強い弁護士へ法律相談ください。

5. 【体験談】一方的な異動命令による減給

ご相談までの経緯

私は、新卒で入社した東京都港区にある会社で、事務としてはたらいていました。

今年度より、人事異動により、今までの事務職から、突然、営業職としてはたらくよう業務命令を受け、あわせて東京都新宿区にある営業所を拠点として動くよう指示されました。

この異動、転勤は、私が自分から希望したものではありません。

正社員、総合職での入社であったため、いろいろな職種の経験を積んで成長していけると考えたため、この異動・転勤自体に不満はありませんでした。

しかし、異動してからわかったのですが、営業職の給与体系は、歩合給制が中心でした。

営業職の給与体系によると、歩合給による部分がかなりの割合を占めており、高い営業成績を残さない限り、今までと同額の給料はいただけないことが明らかとなりました。

営業職の経験は、何分はじめてであったことから、初年度は思うように良い成績が残せず、その結果、事務職としてはたらいていたころより、給与が大幅に下がってしまいました。

労働法の法律知識、経験が十分にないため、ただ不満をいうことしかできず、不当な異動ではないかと考えて弁護士に相談することとしました。

弁護士による労働問題の解決

給料を下げる「減給」は、労働条件の変更です。

そして、労働法では、労働条件の変更には厳しい制限がされています。

労働契約法では、「労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。」(労働契約法8条)と定め、合意以外の方法で労働条件を変更できないことを定めています(この数少ない例外が、就業規則による不利益変更です。)。

したがって、労働者(あなた)が希望しない異動・転勤によって、使用者(会社)が一方的に給与を下げる(減給)ことは、違法のおそれの非常に強い行為です。

会社とのお話合い(任意交渉)によって解決しない場合には、弁護士から、内容証明郵便の形で、警告書を差し入れてもらうことを検討するとよいでしょう。

6. まとめ

異動・転勤を会社から命じられた場合に、給料が下がる(減給)ことが適法なのか、正当なのかについて、解説しました。

異動・転勤の命令自体は、会社に広い裁量が認められており、拒否できないケースもありますが、減給は別問題です。

基本給が大幅に下がるような違法な異動の可能性が高い場合には、ぜひ労働問題に強い弁護士に法律相談してみてください。

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