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「病気で有給休暇をとるな!」と言われたら?違法な年休拒否への対応

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有給休暇(有休)を取れるかどうかは、労働者の皆さんにとって重大な関心事だと思います。

ゴールデンウィークや連休に合わせて有休を取得し、帰省や海外旅行を楽しむ、という使い方以外にも、急な体調不良や介護、子供の病気など、やむを得ず仕事を休みたい理由も沢山あります。

しかし、中には、「病気での有休取得は認められない」などと、有休を取らせてくれないブラック企業も少なくありません。

今回は、有給をとらせないブラック企業に負けないよう、有給休暇(有休)取得の条件とルールについて、労働問題に強い弁護士が解説します。

1. そもそも有給休暇(年休)とは?

有給休暇(有休)とは、仕事をしなくても賃金(給料)を受け取ることができる休暇制度のことです。

正式名称は「年次有給休暇」といい、「有休」、「年休」などとも呼ばれます。

有給休暇は、ライフ・ワーク・バランスの一環として、労働者が職場から離れ、生活費の心配をせずにリフレッシュできるよう労働基準法に定めがあり、「働き方改革」の「違法な長時間労働の是正」にも重要な役割を果たします。

2. 有給休暇はどのくらいもらえる?

では、早速、有給休暇についての法律を解説していきます。

まず、有給休暇が、労働基準法上、どの程度の日数もらえるのか、について、弁護士が解説します。

有給休暇を全くもらえないという会社は労働基準法違反の違法なブラック企業ですから、まずは自分がどれだけの年休を利用することができるかを確認してください。

2.1. 有休を取得する条件

労働基準法には、労働者が有休を取得するための条件や日数についての詳しい規定があります。

労働者が有休を取得するためには、まず次の2つの条件を満たす必要があります。

 有給休暇を取得するための要件 
  1. 雇入れから6ヶ月以上継続して勤務していること
  2. 出勤日数が全労働日の8割を超えていること

2.2. 最低でも年間10日はもらえる

上記の2つの条件を満たせば、労働者(正社員)は最低でも年間10日間の有休を取得できるようになります。

労働基準法は、労働者の最低限の労働条件を定める法律ですから、これ以下の労働条件の場合には、違法であるとされます。

2.3. 勤続期間に応じて増える

また、有休の年間日数は、雇入れから1年6ヶ月以降、1年毎に加算されていき、最大で年間20日まで増えていきます。

長く勤務すればするほど、利用できる有給休暇の日数は増加していくわけです。

3. 有休取得に理由は不要!

今回のテーマである「病気での有給休暇取得は認めない!」というブラック企業の発言は、労働基準法に違反することが明らかです。

というのも、有給休暇は労働者の権利であり、ブラック企業から取得をやめさせるようなプレッシャーをかけられないためにも、取得のときに理由を伝える必要はないとされているからです。

3.1. 有休取得は労働者の権利

有休を取得することは、労働者の権利です。

そのため、会社に申請すれば、与えられた日数分の有休を自由に取得することができます。有給休暇を取得する方法がわからなかったり、複雑になっていて結局取得できなかったりといった取扱いも、労働基準法違反となります。

3.2. 会社の許可は不要

有休の申請は、会社側(使用者側)に対する「お願い」ではなく、権利行使の「宣言」です。

そのため、「有休を取ります。」とさえいえば、会社側(使用者側)の許可を得る必要はありません。そもそも理由をとわず「有給休暇を認めない!」と伝えることだけで違法なわけです。

3.3.どんな理由でも構わない

有給休暇は、与えられた日数分取得する権利があり、有休中に何をするかは労働者が自由に決めることができます。

病気や忌引きのような重要な理由に限らず、バカンスやレジャーなど、どのような理由で有休を取得しても構いません。

ここまでお読み頂ければ、今回のテーマである「病気を理由に有給休暇をとることは認めない!」というブラック企業の主張が、労働法を理解しない誤った考えであることはご理解いただけたのではないでしょうか。

4. 有休申請の理由を聞くのは違法?

では、「有給休暇を取得するのに理由はいらない。」ということを理解していただいた上で、労働者は、有給申請の理由を一切聞かれることはないのかというと、必ずしもそうではありません。

「病気を理由には取得させない。」という会社は、「有休とは、バカンスのようなものだ。」、「自分の甘さで病気になったのだから無給であるべき。」等という誤った考え方があるのかもしれませんが、理由を聞くこと自体は可能な場合もあります。

4.1. 理由を聞くこと自体は適法

そうは言っても、大抵の会社では、有休を取得するために申請書などの書面提出を求めており、申請書には、有給取得の理由の記載欄がある場合がほとんどです。

どんな理由であっても有給休暇を取得することは可能なので、わざわざ記載しなければならないのはおかしな気もします。理由を聞くことが、労働者にとってプレッシャーになり、事実上有給休暇をとれない状況に追い込まれれば、やはり違法と言わざるを得ません。

しかし、有休中の労働者の安全確認などを名目に有休取得の理由を聞くこと自体は、取り立てて違法ということはありません。労働者側としても、厳密にいえば、必ずしも回答する義務はありません。

4.2. 申請理由による拒否は違法

一方、単に有休取得の理由を確認するのではなく、理由を記載しなければ有休申請を受理しなかったり、理由によって有休を認めなかったりすることは、労働者の権利侵害になるので違法です。

5. 有休の時期は全くの自由ではない

有給休暇は、ここまで解説したとおり労働者の義務ですから、労働者の決めた時期に自由にとることができるのが原則です。

しかし、会社側としても、有給休暇をとられてはどうしても不都合な時期もありますので、調整が必要となります。

この「時期の調整」という点で、絶対に他の時季にずらすことができない「病気を理由とする有給休暇の取得」と、旅行などの自由利用のケースとでは少し意味合いが違ってきます。

5.1. 会社の時季変更権

ここまで、労働者が有休を取得することは自由だ、ということを繰り返し解説してきました。

ただし、それは有休を取得する「日数」に関してのことであり、有休を取得する「時期」については、全くの自由というわけではありません。

労働者がある時期に有休を取得することが会社(使用者)にとって重大な支障を招く場合には、その時期に有休を取得することを拒否する権利が会社側(使用者側)にはあります。

この権利を、労働法の専門用語で「時季変更権」と呼びます。

5.2. 時季変更権が認められる条件

会社(使用者)の時季変更権について、労働基準法39条5項は次のように規定しています。

労働基準法39条5項

使用者は、前各項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。

これによれば、会社側(使用者側)が時季変更権を行使するためには、「請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げること」が条件となります。

5.3. 時季変更権行使の判断要素

この時季変更権を行使するための、「事業の正常な運営を妨げる」というのは、かなり厳しい条件です。

例えば、次のような、社員の補充ではまかなえないような支障が生じなければ条件を満たしません。

 例 
  • 一度に多くの社員が休むことになり、通常の営業が行えなくなってしまう場合
  • その人しかできない重要な業務の納期が迫っている場合

ただ単に忙しい、人手が足りないという理由で時季変更権が認められることはありません。

5.4. 条件を満たさない時季変更権は違法

上記の条件を満たすかどうかは、事業の内容、規模、労働者の担当業務の内容、業務の繁閑、予定された年休の日数、他の労働者の休暇との調整などの事情の総合判断で決まります。

その上で、条件を満たさないにもかかわらず会社側(使用者側)が時季変更権を行使することは、時季変更権の乱用であり違法です。

6. 時季変更権を行使されたら?

さて、有給休暇の取得は労働者の権利であり、かつ自由であり、しかしながら、時期については、会社との調整が必要である、というところまでご理解いただけたでしょうか。

とはいえ、「病気を理由に有給休暇をとりたい。」という場合には、既に病気になっているのでしょうから、時期の調整は困難です。

そこで、「時季変更権」を行使された場合の、労働者側の対応について、弁護士が解説します。

6.1. 別日を選択するのが原則

上記の厳しい条件を満たした上で時季変更権が行使された場合には、労働者は会社側(使用者側)の要望に従う必要があります。

具体的には、会社側(使用者側)の要望に応じて、別の時期、あるいは別日を選択することになります。

もちろん、違法な時季変更に従う必要はないので、時季変更権の乱用だといえるときは、そのまま有休を取得して構いません。

会社側(使用者側)の時季変更権行使が違法かどうかの判断は慎重に行う必要がありますが、労働問題に強い弁護士にご相談下されば安心です。

6.2. 病気での有休取得も申請が必要

有休を取得することは労働者の権利です。病気を理由に有休を取ることも当然可能です。

しかし、有休を取得するという「宣言」をしなければ、会社側(使用者側)からは無断欠勤だと扱われてしまいます。

たとえ有休取得の理由が病気であったとしても、「病欠」ではなく「有休」として扱ってもらうためには、やはり会社側(使用者側)に有休取得を申請しなければなりません。

6.3. 当日の申請は認められない場合もある

病気を理由に有給休暇(年休)を取得しようと考える労働者が、特に注意しなければならないのは、当日いきなり有休取得を申請しても認められない場合がある、ということです。

有休取得が労働者の権利なのと同じように、会社側(使用者側)には時季変更権があります。

当日になっていきなり「有休を取ります。」と言われても、会社側(使用者側)は時季変更を促す必要があるかどうか判断することができない可能性があります。

直前すぎる有休取得の申請は会社側(使用者側)の時季変更権を侵害し、認められないおそれがあります。

そのため、病気が長引くと感じた場合には、遅くとも前日の終業時間までに有給休暇の取得を申請する必要があります。

6.4. 違法な時季変更には賃金請求!

会社側(使用者側)の時季変更権が適法に行使されたのに、要望に従わずに仕事を休むのは「無断欠勤」になります。勝手に仕事を休めば賃金(給料)は発生しません。

「無断欠勤」が続けば、懲戒処分を受けるおそれもあります。しかし、会社側(使用者側)の時季変更権行使が違法なときは、要望に従わず有休を取得できます。この場合は当然賃金(給料)が発生します。

もしも会社側(使用者側)が「無断欠勤」扱いにして有休の分の賃金(給料)を支払ってくれない場合には、その分の支払いを請求することができます。

7. まとめ

今回は、有給休暇(年休)取得のルールのうち、「病気を理由に有給休暇を取得してもよいの?」という疑問に、労働問題に強い弁護士がお答えしました。

条件を満たした上で有休を取得することは、全ての労働者に認められた当然の権利です。時季変更権が適法に認められない限り、いかなる理由でも会社に有休を妨げられるいわれはありません。

有休の取り方に疑問をお持ちになった労働者の方や、有休取得を認めてもらえず、お困りの労働者の方は、労働問題に強い弁護士にお気軽にご相談ください。

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