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再就職後も失業保険をもらう方法!就業促進手当と失業保険の再受給

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運営元:弁護士法人浅野総合法律事務所

失業保険は、失業期間中の生活の不安を解消するため、一定の生活を保障する制度です。そのため、失業保険は、再就職が遅れれば遅れるほど多く受給できることとなります。

しかし一方で、失業保険の目的は、不安なく求職活動をおこなってもらうことで「求職活動を円滑に進める」ことです。そのため、求職活動がうまくいかなければいかないほど多くの給付を得られるのでは、求職活動に身が入らない人が出てくることが予想されます。

なかには、求職活動をする気がないのに、求職活動をしていることにして失業保険を不正受給したり、すでに再就職していることを隠して失業給付を不正受給したりといった悪質な人も生じかねません。

そのため、再就職をする意欲をわかせ、再就職した後も一定の給付を得られる可能性をもたせたのが「就業促進手当」と「失業保険の再受給」です。今回は、この2つの制度について、弁護士が解説します。

「雇用保険・失業保険」の法律知識まとめ

早期就業のための「就業促進手当」

「失業手当がもらえるのだから、しばらくは真面目に就職活動をする気が起きない」「再就職してしまうと失業給付が少なくなるから、再就職はできる限り遅らせたい」といった労働者の気持ちは理解できます。

しかし、これでは、失業保険が再就職の支援のために給付されているのに、逆に再就職の支障となってしまいかねません。

そこで、雇用保険による制度のなかで、再就職が早期に実現した場合に、3種類の「就業促進手当」が準備されています。

  • 就業手当
  • 再就職手当
  • 常用就職支度手当

再就職手当

再就職手当は、次の条件のもとに、安定した職業に再就職することに成功した場合に一定の金額の支給を受けることができる制度です。

再就職手当の要件
  1. 就職日の前日まで、失業の認定を受け続けたこと
  2. 雇用期間が1年を超えること
  3. 雇用保険適用事業所における雇用であること
  4. 離職前の事業主への再就職ではないこと
  5. 就職日前3年以内に再就職手当、常用就職支度手当の受給をしていないこと

なお、自身で事業を開業した場合であっても、これらの要件を満たす場合には再就職手当をもらうことができます。

就業手当

就業手当は、再就職手当の要件を満たさないような雇用に就業した場合に、一定の要件を満たすと支給される制度です。

例えば、「常用雇用以外の雇用形態で雇用されたケース」などでは、再就職手当はもらえないけれども就業手当がもらえるケースとなります。

就業手当の要件

人的要件

  • 基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上であること
  • 基本手当の支給残日数が、45日以上であること
  • 基本手当の受給資格の要件を充足していること

その他の要件

  • 通算7日間の待期期間が経過した後の就業であること
  • 離職前の事業主への再雇用ではないこと
  • 離職理由による給付制限を受ける場合、待期期間満了後1か月の就業の場合には、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による再就職であること
  • ハローワークに休職申込みをした日前に雇用予約をしていた事業主への雇用ではないこと

この場合、就業手当の支給額は、基本手当日額の30%に相当する額となります。

常用就職支度手当

常用就職支度手当は、障害者など、就職が困難な者が安定した職業に就いた場合に支給される制度です。

再就職が決まったときの手当受給の手続き

再就職が決まった場合には、ハローワークにいき、再就職美の前日までの期間について、まず失業の認定を受けます。これを「認定日の変更」といいます。

そして、再就職の申請をし、再就職手当支給申請書を受領します。

再就職手当支給申請書には、再就職先の事業主による証明を受け、ハローワークに提出するようにします。

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再就職後すぐに退職した場合の「失業保険の再受給」

再就職に成功したものの、残念ながらすぐに退職してしまうことがあります。

このような場合、失業保険をもらう場合には原則として雇用保険の加入期間が「12か月(特定受給資格者・特定理由離職者の場合には6か月)」必要となりますが、期間をおくことなく再び離職したケースでは、再就職前の受給資格に基づいて「失業保険の再受給」ができる場合があります。

再就職後の離職で「失業保険の再受給」をおこなうための要件は、次の通りです。

失業保険の再受給の要件
  1. 再就職時に基本手当の支給残日数が残っていること
  2. 最離職時に受給期間(1年)が経過していないこと
  3. 新たな受給資格が発生していないこと
  4. 再就職にかる離職票を提出すること

なお、再就職した後、雇用保険の被保険者である期間が6か月経過し、その後に会社都合で離職したというケースでは、すでに新しい雇用保険の受給資格が発生してしまうことから「失業保険の再受給」ではなく、新たな雇用保険の受給資格にしたがった失業保険の受給となります。

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「労働問題」は、弁護士にお任せください!

今回は、失業保険における「就業促進手当」と「失業保険の再受給」について弁護士が解説しました。

失業保険がもらえることをあてにして会社を退職する労働者は多いですが、失業保険はあくまでも再就職をするまでの保険にすぎません。失業保険に甘んじて、再就職を遅らせたり、就職活動を真面目におこなわなかったりしては、本末転倒です。

会社を退職する際など、失業保険についての疑問・不安のある方は、労働問題に強い弁護士にお気軽に法律相談ください。

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弁護士法人浅野総合法律事務所(東京都中央区銀座)は、代表弁護士浅野英之(日本弁護士連合会・第一東京弁護士会所属)をはじめ弁護士5名が在籍する弁護士法人。 不当解雇、未払残業代、セクハラ、パワハラ、労災など、近年ニュースでも多く報道される労働問題について、「泣き寝入りを許さない」姿勢で、親身に法律相談をお聞きします。 「労働問題弁護士ガイド」は、弁護士法人浅野総合法律事務所が運営し、弁護士が全解説を作成する公式ホームページです。

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