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入社前の内定者研修は義務?タダ働きの新人研修を拒否する方法

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内定を出した求職者(内定者)に対して、入社日よりも前に、研修へ参加することを義務付けている会社があります。

入社日より前であるわけですから、内定者はまだ学生です。したがって、大学の講義に行かなければならなかったり、卒業論文の執筆の追い込みをしなければならなかったりなどの学業が残っている方もいるはずです。

そのため、研修への参加の負担は大きく、できれば参加したくないというのが本音でしょう。

中には、内定を得た後も就職活動をしたいものの、内定者研修が、就職活動の継続を妨げている、という場合もあります。

では、入社日よりも前に会社の命令によって研修を義務付けることは、法律上可能なのでしょうか。

入社日前に行われる会社の研修については、

  • 内定者研修
  • 新入社員研修
  • 入社研修

など、その呼び方は様々です。入社前に行われる研修の内容はいずれも、まだ入社しておらず、会社の従業員とはなっていない就活生に対して、出席を事実上義務付けるものが多いでしょう。

今回は、会社の入社前の内定者研修について、法律上義務づけられているかどうか、また、拒否した場合に、どのような処分がなされるのか、解説します。入社前の会社による対応に疑問がある場合、労働問題に強い弁護士へご相談ください。

1. なぜ会社は入社前研修を行うのか

入社前の内定者研修は、学生の学業に支障を生じる可能性が高く、学生としても事実上の強制を受けるとすれば、かなりのプレッシャーを受けることとなります。

そのため、労使関係の円滑な構築のため、今後入社してくる就活生に対し、あまり大きな負担をかけてまで入社前研修をすべきではありません。

なぜ、入社後の労使関係を壊しかねない、「入社前の研修」をブラック企業が強要するのか、それは、強要するだけのメリットが使用者(会社)側にあるからです。

まず、入社前の研修を義務付けて来る会社にどのように対応するか、その方針を検討する前に、会社側の言い分を理解しておきましょう。

会社が入社前に内定者研修を行う理由としては、次のものが考えられます。

1.1. 入社後の賃金の節約

入社後に業務に関する研修を行うとすれば、これは雇用契約に基づいた業務命令として、会社の業務に関連した研修を行うわけですから、使用者の指揮監督下にある時間として労働時間に該当します。

そのため、業務を行うための「事前準備」という意味を有する研修であって、業務それ自体ではなかったとしても、会社は研修に参加した時間に対し、労働者に対して賃金を支払わなければなりません。

これに対して、入社前であればまだ就労ではないことから賃金を支払わなくてもよい、という考えが、入社前研修を強制する企業にはあるように思います。

「入社後の賃金の節約」が、入社前の研修を義務付ける、会社の言い分の1つとなります。

とはいえ、後に説明しますが、強制参加の研修に対して賃金を支払わないことは、労働法違反となる可能性の高い問題行為です。

1.2. 内定辞退の防止

入社前に内定者研修を行うもう一つの理由として、内定辞退の防止があります。

「オワハラ」という言葉が社会問題化しました。内定を出した就活生に対して、会社が、就職活動を終了するよう事実上のプレッシャーをかけるハラスメント(嫌がらせ)行為を意味する用語です。

労働力人口の減少している昨今において、優秀な人材の囲い込みは、企業にとっての死活問題であり、内定辞退が増加すれば、会社の翌年の経営戦略が狂うこととなります。

そのため、入社前に内定者研修を行い、就活生の時間を拘束することによって、内定取得以降の他社への就職活動を制限しようという狙いがあります。

1.3. 入社前研修の義務付けは可能?

入社前といえども、内定を取得した場合には、既に雇用契約を締結していることとなります。具体的には「始期付解約権留保付き労働契約」といいます。

したがって、内定を取得していれば、入社日より前であっても、雇用契約自体は存在していますから、「雇用契約がないのだから命令を聞く必要はない。」とはいえません。

しかし、内定は「始期付労働契約」というように、まだ就労の始期には達していないものと理解されています。そのため、労働契約を締結しているとはいえ、就労はスタートしていないのです。

特殊な労働契約である内定の段階においては、就労の始期に達していないわけですから、会社が労働者に対して行える業務命令にも、おのずと制限があります。

具体的には、入社日より以前に企業の指揮命令下において労働させることはできないと考えるべきです。

入社前の内定者研修は、強制参加である場合には、企業の指揮命令下における労働と考えざるを得ませんから、企業が入社前の内定者に対して、入社前研修を強制することは適切ではないと考えます。

2. 入社前研修を「事実上」強制された場合は?

「内定者研修を会社が強制する場合」に対し、内定者が、会社が開催する研修に、自発的に参加する場合には、これを止める理屈はありません。

労働者の側から自発的に参加するわけですから、企業の指揮命令下において行われるわけではなく、途中で研修が嫌になったら、その時点で帰宅すればよいのです。

しかし、内定を取得し、将来この会社で働くのに、会社から勧められた研修への参加を拒否したり、研修途中で退出したりといった勇気のある労働者は少ないでしょう。

会社が、将来の処遇、内定を取り消すかどうかといった決定権をタテにとって、研修への参加を事実上強制するのであれば、これは強制参加の内定者研修と何ら変わりがありません。

したがって、会社が、内定者に対して入社前研修を行うのであれば、本来、研修への参加は、労働者の任意であると考えるべきです。

3. 入社前研修は賃金をもらえる?

既に説明した通り、入社前研修を内定者に対して行う場合、労働者の参加は任意であるべきものです。

そのため、任意で参加させているのであれば、使用者の指揮命令下において労働しているわけではないことから、「労働時間」にはカウントされず、したがって、賃金、残業代の支払も不要となります。

しかし、「労働者の任意参加」の研修の場合、内定者が入社前研修に参加しなかったり、参加したものの途中で帰ってしまった場合にも、会社は労働者に対して文句を言うことはできず、もちろん、不利益な取扱をすることはできません。

逆に、どうしても研修に参加させたい場合には、強制参加とする以上、使用者の指揮命令下に置かれていると考えざるを得ませんから、労働時間に応じた賃金が発生することとなります。

「内定者に対する強制的な研修」の場合であっても、内定を取得したことによって締結された雇用契約は「就労始期付」であって、まだ就労はスタートしていません。

そのため、別途アルバイトのように契約を締結して就労させるケースもあります。インターン等は、このような形式で雇用契約を締結し、会社の指示の下、入社前に労働させることが可能となります。

4. 「入社前研修の不参加」を理由に不利益な取扱が可能?

入社前研修が任意であるとはいえ、その会社に今後お世話になるわけですから、欠席をするには勇気がいることでしょう。

入社前研修を欠席することによって、「入社後に不利益な取扱をされてしまうのでは・・・。」と不安になる労働者もいるかと思います。

しかし、入社前研修を強制することはできず、事実上強制することはできないわけですから、入社前研修への出欠を理由として不利益な取扱をすることも妥当ではありません。

会社の次のような行為は、違法無効とされる可能性が高いと考えます。

 例 
  • 入社前の内定者研修に出席しなかった場合には、内定を取り消す。
  • 入社前の内定者研修の出席者と欠席者とで、入社時の賃金に差をつける。
  • 入社前の内定者研修を欠席した場合には、入社後の欠勤として賃金を控除する。

5. 入社前研修への参加を要求された場合の適切な対応

入社前研修を強制された場合であっても、あなたに優先すべき理由があるのであれば、会社の言うなりになってはなりません。

そして、入社前研修を欠席したことによって不利益な取扱を受けた場合には、労働審判などの方法によって会社に対して適切な処遇を求めていくこととなります。

まずは、入社前研修を強制され、これを欠席する時点で、今後労働問題としてトラブル化することが予想されますから、早めに労働問題に強い弁護士にアドバイスを求めておきましょう。

5.1. 内容証明で、問題ある行為を警告

まず、今回の解説を参考にしていただき、労働者(あなた)の置かれている状況が、問題のある研修義務付けである場合には、労働者(あなた)側の主張を会社に伝えることが先決です。

問題ある研修参加の強要であったとしても、既に解説しましたとおり、労働者(あなた)が自発的に参加しているのであれば、全く問題ない行為となり、後から文句をいうことができなくなります。

研修に参加する意思がないにもかかわらず、会社が、「内定者であるから。」という理由で研修への参加を強要することを、客観的に明らかにしておく必要があります。

事後にも客観的に明らかとしておくため、内容証明郵便を活用することで、証拠として残しておきましょう。

5.2. 研修分の賃金を請求する

それでも、会社に入社したいという気持ちが強い場合もあるのではないでしょうか。

あまりにひどい研修の強要があり、ブラック企業であることが明らかな場合、入社自体オススメできませんが、軽度な場合には、「入社したい。」という思いの方が強い場合もあります。

入社はしたいが、不当に権利を侵害されたくないという場合には、研修分の賃金を、正当に受け取ることを目指す手もあります。

賃金を請求する場合には、内容証明を送ることから、話し合い(任意交渉)を始めます。

5.3. 入社をとりやめる

ここまで読んで頂ければおわかりの通り、内定前に研修への参加を義務付け、その労働時間に対して賃金を支払わないことは違法です。

したがって、会社からの強要がしつこい場合、そのような会社に入社しても、いずれパワハラ、残業代未払い、サービス残業、退職強要、不当解雇などの労働問題が起こり、長くは会社にいられないことが予想されます。

まだ他に就職活動を継続しているのであれば、入社をとりやめることも1つの手です。

6. まとめ

内定者に研修を強要してくる会社に対して、「入社前研修が、どのような場合に違法となるのか?」を解説しました。

違法となるような内定者研修、入社前研修を強要してくる会社に対する具体的な対応方法を記載しましたので、参考にしてください。

入社前であっても労働問題は発生します。お悩みの際は、労働問題に強い弁護士へ、ご相談くださいませ。

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