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違法な長時間労働は、企業名を公表できる!【平成29年1月新通達】

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違法な長時間労働が繰り返されている会社に対しては、労働基準監督署の監督官が、指導をおこなったり、是正勧告を行ったりといった行政指導を実施します。

しかし、指導だけでは、これを無視して、さらに違法行為を繰り返すようなブラック企業に対しては、強制力が弱いという考えもあります。

そこで、違法な長時間労働を撲滅する手段の1つとして、「企業名を公表する。」という方法が考えられます。

企業名を公表されてしまえば、その企業の社会的評価が下がり、大幅なイメージダウンが予想されますから、ブラック企業であっても、これ以上の違法行為はストップすることが期待できます。

違法な長時間労働が横行し、大手広告会社の「電通」で起きた過労死事件のように、社会問題化している最近では、この企業名公表による是正効果が注目されています。

厚生労働省、労働局、労働基準監督署で進む、労働法違反の会社に対する企業名公表について、弁護士がまとめました。

1. 行政指導と企業名公表の関係

労働基準監督署は、労働基準法をはじめとした労働法の違反があるときには、「是正勧告書」を出して行政指導を行います。

また、労働法に明らかに違反しているわけではないけれども、労働法に違反している疑いがある場合には、「指導票」を出して行政指導を行います。

いずれも行政指導であるため、強制力はないというのが原則です。したがって、行政指導に違反しても、「行政指導違反」で処罰されることはなく、あくまでも労働法に違反したことによって刑事罰などの処罰があることが原則です。

是正を目的とした、強制力のない行政指導であるため、その段階で、企業名は公表されないのが原則でした。

しかしながら、厚生労働省は、平成27年5月18日、たび重なる違法な長時間労働を撲滅するために、次のように発表し、行政指導段階でも企業名の公表がありうるとして、方針を変更しました。

「長時間労働に係る労働基準法違反の防止を徹底し、企業における自主的な改善を促すため、社会的に影響力の大きい企業が違法な長時間労働を複数の事業場で繰り返している場合、都道府県労働局長が経営トップに対して、全社的な早期是正について指導するとともに、その事実を公表する。」

企業名を公表することによって、違法な長時間労働を撲滅しようというのが目的です。

2. 行政指導段階で、初の企業名公表

平成27年5月19日、千葉労働局が、「エイジス」に対して是正指導を行ったことを発表しました。

千葉市の会社「エイジス」では、最長で月約200時間弱の違法な時間外労働があったとして、是正指導を受けた、という内容です。

是正指導の段階で、労働局が企業名を公表したのは、この「エイジス」のケースが初となります。

3. 企業名公表に関する新通達を公開【平成29年1月20日】

厚生労働省は、平成29年1月20日、違法な長時間労働を行う会社に対する企業名公表について、新しい通達を作成し、公開しました。

正式名称は、「違法な長時間労働や過労死等が複数の事業場で認められた企業の経営トップに対する都道府県労働局長等による指導の実施及び企業名の公表について」(基発0120第1号)といいます。

この通達では、企業名公表を行う基準が定められ、いままでに適用されていた通達(旧通達)のルールを変更し、さらに企業名公表をしやすくするものとなりました。

簡単にいうと、「月100時間の違法残業なら、企業名公表」といっていた旧通達をあらため、「月80時間の違法残業なら企業名公表」というルールに変えたということです。

背景には、古い基準にしたがって企業名を公表されたケースが少なく、実効性がないのではないかと疑問視されていたという事情があります。

更に詳しく解説していきます。

3.1. 署長による企業の経営幹部に対する指導

違法な長時間労働や過労死などが、複数の事業場で認められた会社の経営幹部に対して、労働基準監督署の署長が、是正指導、監督を行うことを定めています。

今回の通達の基準では、まずは影響力の大きい、規模の大きい企業を中心にした基準であるため、1年程度の期間に、2か所以上の事業場で、次の要件を満たすことが、指導の基準とされています。

  • ア 監督指導において、1事業場で10人以上又は当該事業場の4分の1以上の労働者について、①1か月当たり80時間を超える時間外・休日労働が認められること、かつ、②労働基準法第32・40条(労働時間)、35条(休日労働)又は37条(割増賃金)の違反(以下「労働時間関係違反」という。)であるとして是正勧告を受けていること。
  • イ 監督指導において、過労死等に係る労災保険給付の支給決定事案(以下「労災支給決定事案」という。)の被災労働者について、①1か月当たり80時間を超える時間外・休日労働が認められ、かつ、②労働時間関係違反の是正勧告又は労働時間に関する指導を受けていること。
  • ウ 上記ア又はイと同程度に重大・悪質である労働時間関係違反等が認められること。

以前の基準では、「月100時間」とされていたところが、「月80時間」と緩やかになりました。

より短い残業時間であっても、違法な長時間労働が繰り返しおこなわれている場合には、指導の対象となることが明らかとされました。

この月80時間という基準は、「過労死ライン」などともいわれ、この長時間労働によって、労働者(従業員)がメンタルヘルス、過労死、過労自殺などとなった場合、会社に責任追及ができる可能性が高い、それほどに長い労働時間だといわれています。

3.2. 局長による企業の経営トップに対する指導

前章の指導をうけてもなお長時間労働が続いた場合や、過労死が複数の事業場で認められた会社の経営トップに対して、労働局の局長が、指導を行うことを定めています。

経営トップに対する労働局長からの指導の対象となるのは、大きくわけると、次の2つの場合です。

  • 労働基準監督署による全社的な指導、監督の結果、労働法違反が発見されたとき
  • 月100時間以上の残業があり、過労死にいたる労働者がいるとき

特に、2番目の基準については、具体的には、次のように定められています。

概ね1年程度の期間に2箇所以上の事業場で、下記(ア)又は(イ)のいずれかに該当する実態が認められ(本社で2回認められる場合も含む。)、そのうち、下記(イ)の実態が1箇所以上の事業場で認められること。

(ア) 監督指導において、1事業場で10人以上又は当該事業場の4分の1以上の労働者について、①1か月当たり100時間を超える時間外・休日労働が認められること、かつ、②労働時間関係違反であるとして是正勧告を受けていること。

(イ) 監督指導において、過労死に係る労災支給決定事案の被災労働者について、①1か月当たり80時間を超える時間外・休日労働が認められ、かつ、②労働時間関係違反の是正勧告を受けていること。

3.3. 企業名公表

経営トップに対する労働局の局長による指導が行われた場合に、自主改善や啓発、再発防止を図る目的で、企業名を公表することを定めています。

なお、企業名公表はあくまでも公益のための情報提供が目的であって、制裁ではないことを定めています。

前章で解説したような、経営トップに対する指導が必要なケースにあてはまる場合には、代表取締役を労働局に呼び出し、労働局長からの指導が行われることとなります。

そして、その際に、企業名公表として、次の処分が予定されていることが定められています。

  • ア 企業名
  • イ 長時間労働を伴う労働時間関係違反の実態
  • ウ 局長から指導書を交付したこと
  • エ 当該企業の早期是正に向けた取組方針

したがって、企業名が公表されるだけでなく、その会社に、労働法に関する違反行為があったことが明らかにされ、是正をさせることができます。

4. まとめ

労働法に違反するような長時間労働や、それによる過労死事件について、行政指導の段階から、企業名を公表することができるようになりました。

これにより、ブラック企業による長時間労働が撲滅され、過労死事件が根絶されることを願います。

とはいえ、平成29年1月に公開された新通達でも、あくまでも企業名公表の対象は、影響力の大きい、ある程度以上の規模の企業が想定されています。

また、労働基準監督署や労働局は、警察的な機能を果たすものであって、個別の労働者の味方になってくれるとは、必ずしも限りません。

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